相対主義と寛容
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 10:03 UTC 版)
相対主義が寛容と両立するか否かは、倫理学における論点の一つである。問題の所在は、事実あるいは価値観の相対性を認容した後で、「自己の意見を他者に押し付けても良い」という主張(これも不寛容という価値観の一種である)をそこから除去することが可能なのかという点にある。つまり、相対主義の前提から言えば「寛容と不寛容は相対的関係にあり、どちらかが絶対的に正しいわけではない」と言わねばならないのかという疑問である(注:これは、いわゆる寛容のパラドックス、すなわち寛容主義は不寛容主義に対しても寛容でなければならないのかという論点とは異なる。寛容のパラドックスは、寛容主義内部のジレンマであって、相対主義との関係において問題とされているのではない)。
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