目玉と捕獲法について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/22 02:42 UTC 版)
「メダマグモ科」の記事における「目玉と捕獲法について」の解説
このクモの後中眼は他の目より遥かに大きく、二つ目であるかのように見える。このようにクモ類で二つの眼が大きく発達するのは徘徊性のクモで見られる。特に顕著なのはハエトリグモ科とコモリグモ科に見られる。これは眼で獲物を把握し、距離を測定して捕まえるための適応と考えられ、特にハエトリグモは対象の色や形をその眼で把握できるとされる。 このクモで発達しているのは後中眼であり、その点ハエトリグモとは異なる。後中眼が発達したものはコモリグモ科、およびそれほどではないがキシダグモ科でも見られる。ただ、このクモが特殊なのは、造網性のクモでありながら眼が発達していることである。前述のような獲物の捕らえ方から見れば、これは当然な適応と考えられるが、このクモが普通の造網性のクモであるウズグモ科に近縁と考えられ、先祖が造網性のものであれば、そこからこのような習性がどのように進化したのかは不思議である。 なお、網を獲物に投げつけるこの捕獲法にやや似ているのがナゲナワグモで、こちらは糸の先に粘球をつけたものを前足に持ち、獲物が来るとそれを振り回してくっつけてしまう。この場合、クモは獲物となるガの誘引フェロモンに擬態した臭いを出している。眼の発達は特に見られないようである。
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