異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/18 16:54 UTC 版)
「脂肪肉腫」の記事における「異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫」の解説
異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫(atypical lipomatous tumor/ well differentiated liposarcoma)は脂肪肉腫の中では最もよく見られる低悪性度の腫瘍である。異型脂肪腫や高分化型脂肪肉腫などと呼ばれていたものが1つにまとめられてこのように呼ばれることになった(長いので以下は「高分化型脂肪肉腫」と略す)。50歳代に発症のピークがあり、大腿の深部を始めとする四肢に多く発生する。肉眼的には黄色から白色の分葉化した腫瘍で、良性腫瘍である脂肪腫と肉眼的にも組織学的にも鑑別が難しい場合があるが、高分化型脂肪肉腫では染色体の12q14-15の増幅が特徴的であるため、この染色体領域にあるMDM2やCDK4の発現を調べることで脂肪腫と高分化型脂肪肉腫をおおむね区別することができる。高分化型脂肪肉腫のうち約10%ほどは悪性化して脱分化型になるといわれるが、手術により完全に取り切ることができれば再発もなく予後良好である。
※この「異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫」の解説は、「脂肪肉腫」の解説の一部です。
「異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫」を含む「脂肪肉腫」の記事については、「脂肪肉腫」の概要を参照ください。
- 異型脂肪腫様腫瘍/高分化型脂肪肉腫のページへのリンク