次世代機の頓挫
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 08:41 UTC 版)
1996年4月には松下電器のゲーム事業を担当するパナソニック・ワンダーテインメント社を設立し、同時に「Panasonic M2」と称する次世代機のプロモーションを開始した。M2端末は1997年4月から6月の発売とされており、旧来の3DO端末ユーザーにも何らかのアップグレード施策が約束された。1997年には松下電器とLG電子(旧・金星電子、現・LGエレクトロニクス)からM2端末のプロトタイプ機の発表もなされた。しかし、その頃には競合機のPSが普及しており、松下電器は次世代機の展開を断念。1997年6月にはゲーム事業からの撤退を表明し、3DOに関する全てのプロジェクトを終結させた。3DO M2のローンチタイトルとしてワープが『Dの食卓2』の開発を表明し、プロモーションビデオも公開され1996年夏に発売予定とされたが、3DOの終息により開発は中止された。結局パナソニック・ワンダーテインメント社からはソフトとハード共に発売されずに終わった。 なお、松下電器がThe 3DO Companyから買収したM2のアーキテクチャは、松下電器の業務用端末や自動販売機などの組み込み用基板として主に流用され、ゲーム用途としてはコナミのアーケードゲーム基板として一部採用された。またパナソニック・ワンダーテインメント社は他社ハード向けのソフトウェア開発に転換したが、実際に開発が行われる事が無いまま1999年に清算された。一方The 3DO Companyは2003年5月に連邦倒産法第11章を申請し倒産した。いくつかのゲームソフトは倒産後に他の会社に買収され、続編が開発されている。
※この「次世代機の頓挫」の解説は、「3DO」の解説の一部です。
「次世代機の頓挫」を含む「3DO」の記事については、「3DO」の概要を参照ください。
- 次世代機の頓挫のページへのリンク