朝鮮漢字音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/09 12:20 UTC 版)
朝鮮漢字音(ちょうせんかんじおん)は朝鮮語における漢字の音のことである。「朝鮮字音」ともいう。中国語における漢字の音に由来するもので、日本語の音読みに相当する。日本漢字音(音読み)の場合、漢字の読みは断続的に入ってきたため1つの漢字に対して持ち込まれた時代によって呉音・漢音・唐音・その他の4種類以上があるが、朝鮮漢字音は原則的に1つの漢字に対して音は1つである[1]。
- ^ ただし、元の中国語音において複数の音がある場合には朝鮮漢字音でも複数の音がありうる。例えば「易」の漢字音「’ieg(역)」(cf. 日本漢字音: エキ)と「’i(이)」(cf. 日本漢字音: イ)など。
- ^ 例えば、郷札における「為理古」という表記から「理,古」の古代朝鮮語における字音がそれぞれ「ri,go(리,고)」であった可能性が高いと見ることができる。
- ^ oi(ㅚ),ui(ㅟ)は標準発音法に従い、それぞれ単母音([ø],[y])と見なす。
- ^ 例外で「品, 稟」の漢字音「pum(품)」などがある
- ^ ただし、頭音法則は「漢字語」という語彙部類における音韻変化の一種であり、漢字音それ自体は南でも「r(ㄹ)」,「n(ㄴ)」を伴っていると見なす。
- ^ ローマ字の翻字について詳細は朝鮮語のローマ字表記法を参照。また、中期朝鮮語のローマ字翻字については中期朝鮮語も参照。
- ^ 口訣などにおいて「乙」を /r/ 音の表記に用いているのはその現れといえる。
- ^ 伊藤智ゆき (2007: 247) によれば、文献に現れた漢字音のうち上声の78.32%、去声の78.44%が低高調で現れたという。
- 1 朝鮮漢字音とは
- 2 朝鮮漢字音の概要
- 3 中古音との関係
- 4 参考文献
朝鮮漢字音と同じ種類の言葉
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