戦時標準船
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/13 00:35 UTC 版)
戦時標準船(せんじひょうじゅんせん)は、戦争中の海上輸送力増強の企図の下、構造を簡略化し大量建造された船舶をいう。第一次世界大戦や第二次世界大戦において、参戦主要国で建造された。狭義には、第二次世界大戦下の日本において、海上輸送力の急速増強を達成するため、建造資材の節約と建造期間の短縮を図り大量建造された(あるいは計画された)規格型輸送船を指し、略して戦標船(せんひょうせん)とも呼ばれた[1]。
注釈
- ^ デリックとは船に搭載されたクレーンの一種である。
- ^ 海軍では航海途中で機関故障を起こす船舶を「ハライタ(腹痛)船」と呼んでいた。焼き玉エンジンを搭載した改E型 (870トン級小型タンカー) が代表例である。
- ^ 青函連絡船・第九青函丸は1945年2月27日、浦賀から函館への回航中に勝浦沖で座礁沈没、任地の津軽海峡を見ることなく短い生涯を閉じた。
- ^ 恵山丸(日本郵船、6,891総トン)等、2A型戦時標準貨物船13隻が引揚輸送に使われた(引揚船32隻の画像)。
- ^ 飯野海運→高知汽船の「明昭丸」(2TM型タンカーを貨物船に改装)1944年12月15日竣工、1951年改装、1963年解体[1]。
出典
- ^ a b c 「タンカーから貨物船へ 2TM型戦標船「明昭丸」の改造工事」 『世界の艦船』第758集(2012年4月号) 海人社 P.48-51
- ^ a b 「機帆船の統制強化」神戸新聞1942年6月16日。
- ^ 『洞爺丸台風海難誌』p279 国鉄青函船舶鉄道管理局1965
- ^ a b c d e 小野塚一郎『戦時造船史 太平洋戦争と造船計画』今日の話題社。
- ^ a b 岩重多四郎『日の丸船隊ギャラリー 戦時輸送船 ビジュアルガイド2』大日本絵画、46ページ。
- ^ 「戰時標準型丸ボイラの事故調査について」 社団法人日本船舶海洋工学会『造船協会誌』第295号 1952年1月25日 ISSN 0386-1597 pp.31 - 32
- ^ 播磨造船所建造船
- 1 戦時標準船とは
- 2 戦時標準船の概要
- 3 脚注
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