思春期危機
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 09:58 UTC 版)
「境界性パーソナリティ障害」の記事における「思春期危機」の解説
思春期のある時期、アイデンティティ(自己同一性)の危機に直面することは誰しもありうることであろう。自己同一性に悩み、自傷行為などの衝動的な行動を起こしたり、自己嫌悪や虚無感、激しい怒りを抱くなど、BPDと似通った状態になることもある。思春期危機の場合は長期間このような問題のある状態が続くことはなく一過性である。ただしこの時期を適切に乗り越えられなかった場合、BPDに移行することはあるだろう。本来心理社会的モラトリアムという言葉は、今日の日本で使われるよりももっと激しい悩みや葛藤を意味していた。精神分析家のアンナ・フロイトは、思春期にこの激しい混乱を経験しないと、真の意味での健全で成熟したパーソナリティを得られないとしている。
※この「思春期危機」の解説は、「境界性パーソナリティ障害」の解説の一部です。
「思春期危機」を含む「境界性パーソナリティ障害」の記事については、「境界性パーソナリティ障害」の概要を参照ください。
- 思春期危機のページへのリンク