広域変成岩
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/13 19:33 UTC 版)
広域変成岩(こういきへんせいがん、英: regional metamorphic rock)は、源岩が地下深部で高温高圧下にさらされて形成される変成岩である。過去のプレート境界に関連して、同時期に一連の変成作用を受けた岩石が千km以上に渡って分布することもあるので、接触変成作用より広い範囲で起こる変成作用という意味合いで、広域変成作用という言葉が用いられる。広域変成岩は高温の条件下で剪断応力をうけることが多いので、片麻岩や結晶片岩のように縞状構造を持ったり、鉱物が特定方向に並んで成長するなど、岩石に方向性のある構造が見られることが普通である。 広域変成作用については、その温度・圧力条件、とりわけ温度圧力勾配により分類が行われる。すなわち圧力(深さ)のわりに温度の高い高温低圧型、圧力のわりに温度が低い低温高圧型、その中間の中圧型である。さらに低温高圧型のなかでも、コース石やダイヤモンドなどを産し、特に深部まで潜った岩石が上昇してきたものを超高圧変成岩とよぶ。このように温度圧力条件を重要視するのは、それが変成作用の起こった場を知る手掛りになるからである。たとえば、低温高圧型変成岩の多くは、沈み込むプレートおよびそれに引きずられて深部に潜った岩石が再び上昇してきたものであると考えられる。 千枚岩 結晶片岩(片岩) 片麻岩 ミグマタイト 角閃岩 グラニュライト(白粒岩) エクロジャイト(榴輝岩) 千枚岩 緑泥石片岩 片麻岩 エクロジャイト
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