C-1 (輸送機)
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C-1は、日本で開発された中型輸送機。開発は技術研究本部および日本航空機製造(日航製)、生産は川崎重工業(川重)が担当しており、初飛行は1970年(昭和45年)11月12日。試作機を含む31機が製造され、航空自衛隊の主力戦術輸送機として運用されたほか、一部はテストベッドや訓練用電子戦機に転用された[2]。また航空宇宙技術研究所の実験機である飛鳥のベースともなった[2]。
注釈
- ^ 三菱重工業の機体部門が日航製の中枢となっていたが、同社はC-Xと同時に国産製作が決定した超音速練習機T-X(後のT-2高等練習機)を受注していたので、XC-1では川崎重工業が主体となった。
- ^ この開発はその後も継続されて、レーダーサイト用の警戒管制レーダーであるJ/FPS-3や、陸上自衛隊向けの対砲兵レーダーである対砲レーダ装置 JTPS-P16などとして結実した[17]。
- ^ なお、当時国防会議事務局長であった海原治は、AEW機の国産化決定当時の防衛庁長官だった中曽根康弘と対立関係にあり、C-1開発そのものにも反対の立場であった。
- ^ この背景として、1972年夏頃にアメリカ合衆国のニクソン大統領とキッシンジャー国務長官がP-3CとともにE-2Cの対日リリースを主張するようになっていたということがあり、この直後の田中首相との首脳会談において、両機の売り込みが図られたと言われている[18]。このような経緯もあり、E-2Cの導入は後にダグラス・グラマン事件として政治問題化した[19]。
- ^ 輸送航空団司令部は美保基地に所在していたが、同地では自衛隊のジェット機の配備への反対活動が行われていたほか、ジェット旅客機に対応するための滑走路工事も行われていたことから、既にジェット機を運用している入間基地に配備されることになったものであった[9]。
- ^ YS-11を推進した通産省の強い要求で購入に至ったという裏話がある。
- ^ 空自基地においては、後にF-4EJ配備基地等の滑走路を嵩上げしたことで、C-130の正規運用にも耐えられる強度が確保された[9]。
- ^ なお作中ではC-1の航続距離が3300㎞以上、さらに戦車まで搭載可能という一文がある。
出典
- ^ a b c d e f g h i j k 油井, 河東 & 熊谷 1972.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x 航空幕僚監部 2006, pp. 292–295.
- ^ 『知られざる自衛隊と軍事ビジネス』宝島社、2014年、24頁。
- ^ a b c 航空幕僚監部 2006, pp. 767–769.
- ^ “令和5年度防衛白書 P.107 資料11 主要航空機の保有数・性能諸元”. 防衛省. 2023年7月29日閲覧。
- ^ a b 吉川忠行 (2016年6月30日). “川崎重工、空自に新型輸送機C-2納入 43年ぶり、最大の国産機”. Aviation Wire 2021年11月1日閲覧。
- ^ a b c d e f 技術研究本部 1978, pp. 131–135.
- ^ 第71回国会 衆議院予算委員会会議録 第24号 (Report). 30 March 1973. pp. 25–29.
- ^ a b c d e f g h i j k l m n 航空幕僚監部 2006, pp. 346–348.
- ^ a b c d e f 航空幕僚監部 2006, pp. 499–501.
- ^ a b c d e f 三田 1979, pp. 14–18.
- ^ 航空幕僚監部 2006, pp. 396–398.
- ^ 平成24年度政策評価 事後の事業評価 訓練用ECM装置J/ALQ-5の能力向上に関する開発 - 防衛省
- ^ 技術研究本部 2012, p. 33.
- ^ a b c d e f g h i j 航空幕僚監部 2006, pp. 435–440.
- ^ 毎日新聞 1971年(昭和46年)4月2日付 2面
- ^ a b 西本, 山岸 & 篠原 1995.
- ^ NHKスペシャル取材班 2018, pp. 153–160.
- ^ NHKスペシャル取材班 2018, pp. 190–193.
- ^ 毎日新聞 1971年(昭和46年)4月28日付 4面
- ^ 海上幕僚監部 2003, ch.3 §1.
- ^ 防衛庁管理局開発計画課 (2006). 防衛庁の研究開発について (開発事業のご紹介) (PDF) (Report). p. 7.
- ^ “令和4年度防衛白書 P.53 資料8 主要航空機の保有数・性能諸元”. 防衛省. 2022年7月26日閲覧。
- ^ “空自美保基地、C-2の配備で記念式典 YS-11、C-1と3機種展示も”. FlyTeam. (2017年3月31日) 2021年11月1日閲覧。
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