山陽電気鉄道270形電車
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山陽電気鉄道270形電車(さんようでんきてつどう270がたでんしゃ)は、過去に存在した山陽電気鉄道の通勤形電車で、250形270 - 289を区別するための通称である[注釈 1]。
注釈
- ^ そのため正式な手続きに則った形式称号ではない。
- ^ この中には戦災や車庫火災からの復旧車も多数あり、1000形1004・1008に至っては神姫1形の木造車体を再利用した物だった。
- ^ 山陽における公称性能は端子電圧750 V時定格出力52 kW/780rpm。耐久性向上を目的に、電機子軸を軸受部分の構造が許す最大径の物に交換されており、弱め界磁使用による連続高速運転にもよく耐えた。なお、宇治川電気51形などでの製造実績から、本形式においてもゼネラル・エレクトリックGE-263が混用されていた可能性が高いが、大改造を実施したためか、公式には全てSE-107として取り扱われている。
- ^ 歯数比2.74で全界磁時一時間定格速度72.4 km/h。
- ^ こちらもやはり主電動機と同様、神姫1形に搭載されていたGE社製電空カム軸制御器であるPCコントローラの模倣品である。
- ^ 前者は800 (700) 形用の予備部品、後者は新製品で、CS5装備車は第2次車の後半(278 - 283)に集中していた。いずれも弱め界磁が機能するようCS9界磁接触器が付加されており、特急運用時にはその機能がフル活用された。なお、CS10はCS5に対して制御シーケンスに上位互換性があったが、スイッチ機構が相違しており、CS5はRPC-101と同様の電空カム軸式、対するCS10は電動カム軸式で、さらにCS10には直並列切り替え時の橋絡渡りも採用されていた。このため、CS5とCS10では、ノッチ進段時のリードタイムや直並列切り替え時の牽引力変動の差が極端に大きく、混用すると加速時に大きな衝動が発生しかねなかったことから、編成単位で搭載制御器の統一が図られた。
- ^ ただし、機関車では国鉄EF67形電気機関車が機器流用の関係でこの281と同様に吊り掛け式主電動機+電機子チョッパ制御という組み合わせを採用している。
- ^ 前後には応答性能の悪い電空カム軸式のCS5を主制御器として搭載する280・282の2両が連結されていた。
- ^ 予算不足に起因する新造車数の不足を2700系の車体流用と3000系相当の機器新造による2300系への改造で補う有様であった。
- ^ 1970年代前半までは神戸高速線内発の急行運用につくこともあった。
出典
- ^ a b 「山陽電鉄納入 270形車用チョッパ制御装置」(PDF)『富士時報』第45巻第10号、富士電機、1972年10月、8頁。
- ^ >「山陽電気鉄道(株)向け新形チョッパ装置」(PDF)『富士時報』第53巻第9号、富士電機、1980年9月、61頁。
- 1 山陽電気鉄道270形電車とは
- 2 山陽電気鉄道270形電車の概要
- 3 主要機器
- 4 運用
固有名詞の分類
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