寛文美人図
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/16 04:34 UTC 版)
寛文美人図(かんぶんびじんず)とは、日本の江戸時代初期、17世紀半ばを中心に描かれた風俗画の一種。掛軸形式を用い、無背景に立ち姿の美人を単独で表したものが多く、一人立美人図とも呼ばれる。無名の町絵師によって描かれたため、多くが無款記で、紙本に廉価な絵の具を用いる。美貌を繊細に表すことや着衣の執拗な描写に固執するあまり、面貌や姿態表現が類型的で躍動感や生き生きとした表情に欠けるが、日本において追善供養や寿像などの肖像や歌仙絵としてではない、画題として独立した美人画の嚆矢であり、後の浮世絵美人画に大きな影響を及ぼした。
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