密閉式油圧ブレーキ
消耗する摩擦材を使用した通常の開放型ブレーキ機構は、すり減ったパッド材料を環境に残すことになる。アスベストの使用は既に規制されているが、ノンアスベスト材料でも環境への排出物がある。密閉式油圧ブレーキは、油圧式自動変速機の湿式多板クラッチを大型にして、車輪内に収めた機構であり、完全に密閉されているので廃棄物が出ず、環境への負荷は熱発生以外はないといえる。またメンテナンスフリーという利点があるが、放熱性が劣り、高速でも使用可能で大容量のものが得にくい。放熱冷却の熱交換器が必要。欧米では、オフロード用の建設機械などに使用されている。対環境性、メンテナンスフリー性の利点から、将来的には自動車にも使用される可能性が出てこよう。
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