奇跡論法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/27 07:25 UTC 版)
科学的実在論の立場からの道具主義に対する批判として、ヒラリー・パトナムの奇跡論法(argument from miracles)がある。奇跡論法とは、もし電子や光子といったものが実際に理論で記述されるような形で存在しないとすれば、「科学の成功」が一種の奇跡になってしまう、というもの。この奇跡論法は次のようなアブダクションの構図を持つ。すなわち説明されるべき事柄として「科学の成功」を取り、この「科学の成功」を説明する側の仮説として道具主義と科学的実在論を並置する。そして道具主義による「科学の成功」の説明は一種の奇跡になってしまうが、科学的実在論による「科学の成功」の説明はもっともらしい、ともっていく。これが奇跡論法である。
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