売上原価と製造原価の関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 03:30 UTC 版)
「売上原価」の記事における「売上原価と製造原価の関係」の解説
当期の製造原価と売上原価は次のように算出される。 当期製造原価 = 期首仕掛品棚卸高 + 当期製造費用 - 期末仕掛品棚卸高 ・・・1式 当期売上原価 = 期首製品棚卸高 + 当期製造原価 - 期末製品棚卸高 ・・・2式 1式より、製造原価は当期に完成した製品に対応する原価であること、2式より、売上原価は当期の売上(売り上げた製品)に対応する原価であることがわかる。費用収益対応の原則に即した費用が計上されることになる。 同じく2式より、当期製造原価を抑えつつ期末製品棚卸高を増やせば、当期売上原価が低くなること、すなわち利益が増えることも分かる。 つまり、期末に製品の完成を急げば、利益が増えるという一種の経理操作が可能なのである。 企業の経営実態を正しく把握するためには、利益だけでなく、棚卸高の増減やキャッシュ・フローを含めた総合的な判断が必要なのはこのためである。
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