墨塗り教科書とは? わかりやすく解説

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すみぬり‐きょうかしょ〔‐ケウクワシヨ〕【墨塗(り)教科書】


墨塗り教科書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/20 00:31 UTC 版)

墨塗り教科書(すみぬりきょうかしょ)とは、教科書の記述にを塗らせて抹消したもの。

日本が第二次世界大戦敗戦した直後に、国家主義戦意を鼓舞する内容を抹消させたものが有名である。 教科書への墨塗りは、日本以外では韓国でも行われていた。

第二次世界大戦後の占領下の日本

「終戦に伴ふ教科書図書取扱方に関する件」に基づき、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が不適切と判断したものは書き換えられるか、墨塗りされた[1]。教科によっては、ほぼ全行に抹消線が引かれたものもあった。当時の国民学校(現:小学校・中学校)では、当時使われた教科書のうち、戦意高揚をうたった文章の箇所については「墨汁で塗りつぶして読めないように」という進駐軍の指示(命令)が出されたためである[2]。また、児童が教員の指示に従い塗りつぶしを行った[3]

同時に、教職追放令により、45万の教員のうち11万5千人が辞職、約5,200人が教職追放となった[4]マッカーサー陸軍省宛の報告には、「推定1800万人の生徒、40万人の教師、4万の学校は、占領政策の道具である」とあり、その意図に沿った指令であったとされる[5]

脚注

  1. ^ 山村明義 2014, p. 94-96.
  2. ^ 三浦綾子 1980, p. 4-16.
  3. ^ 茂木友三郎 2020, p. 5.
  4. ^ 山村明義 2014, p. 95.
  5. ^ 山村明義 2014, p. 94-95.

参考文献

  • 山村明義『GHQの日本洗脳』光文社、2014年7月18日。ISBN 4334977944 
  • 茂木友三郎「終わらぬ夏」『読売新聞』2020年8月10日、第12版。

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