墨とは? わかりやすく解説

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すみ【墨】

読み方:すみ

油煙松煙(しょうえん)を膠(にかわ)で練り固めたもの。また、それをとともに硯(すずり)ですりおろしつくった黒色の液。書画を書くのに用いる。

顔料などを固めて作り、硯などですって絵などを描くのに用いるもの。青墨(あおずみ)・朱墨(しゅずみ)など。

物を燃やしたときに出るすす。「鍋底(なべぞこ)の—」

イカタコ体内にある黒い液。「イカが—を吐く」

墨染め」の略。「—の衣(ころも)」

墨糸」「墨縄」の略。

[下接語] 烏賊(いか)の墨・唐(から)墨・下げ墨・摺(する)墨(ずみ)(あい)墨・青墨赤墨油墨入れ墨薄墨臙脂(えんじ)墨・切り墨・具(ぐ)墨・靴墨・濃(こ)墨・渋墨朱墨白墨釣り鐘墨中墨・鍋(なべ)墨・奈良墨・掃(はい)墨・眉(まゆ)墨・油煙墨


ぼく【墨】

読み方:ぼく

常用漢字] [音]ボク(漢) [訓]すみ

[一]ボク

書画用いる黒の顔料。すみ。「墨痕(ぼっこん)・墨汁墨跡翰墨(かんぼく)・古墨筆墨文墨水墨画

すみで書いたもの。「遺墨断簡零墨

ものを書く道具。「白墨

いれずみいれずみの刑。「墨刑

大工道具の一。すみなわ。「縄墨

中国古代思想家墨子(ぼくし)。「墨家墨守

隅田川のこと。「墨水墨堤墨東

メキシコ。「日墨米墨戦争

[二]〈すみ(ずみ)〉「墨絵薄墨靴墨朱墨(しゅずみ)・眉墨(まゆずみ)」

難読墨西哥(メキシコ)


スミ 【墨】

黒色のこと。

読み方:スミ(sumi)

書画を書くために使う文物の一。煤を膠で固めてつくったもの。


作者菊池寛

収載図書菊池寛全集 第3巻 短篇集 2
出版社高松市菊池寛記念
刊行年月1994.1


読み方:スミ(sumi)

所在 千葉県印旛郡酒々井町

地名辞典では2006年8月時点の情報を掲載しています。

読み方
すみ
すみさき

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/29 04:06 UTC 版)

(すみ)とは、(すす)、(にかわ)、香料を主原料とする書画材料[1][2]。煤や膠に少量の香料などを加えて練和し木型に入れて乾燥させたものは摺墨ともいう[3]。このようなとともに磨って用いる固形墨(こけいぼく[4])のほか、手軽に使えるよう液状に製造した液体墨(えきたいぼく)もある[1]。固形墨を摺った液や液体墨は墨汁(ぼくじゅう)または墨液(ぼくえき)とも呼ばれる。


  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t 教えて!墨のこと”. 光村図書出版. 2021年1月7日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 野田盛弘「奈良の墨」『化学と教育』第64巻第10号、日本化学会、2016年、514-517頁、doi:10.20665/kakyoshi.64.10_514 
  3. ^ a b c d 浅岡博、矢沢重嗣「彩料研究」『地図』第1巻第4号、日本地図学会、1963年、39-43頁、doi:10.11212/jjca1963.1.4_39 
  4. ^ ”. 日本大百科全書(ニッポニカ). 小学館. 2020年6月13日閲覧。
  5. ^ 末次信行「甲骨版上の毛筆書写文字」『千里金蘭大学紀要』第16巻、千里金蘭大学、2019年、133-146頁、NAID 120006821873 
  6. ^ a b 綿谷 2014.
  7. ^ Young Jung Ok (2013). “2.2 The Development of Printing Materials”. In The Center for International Affairs(韓国学中央研究院韓国文化交流センター). Early Printings in Korea. Understanding Korea Series No.2. The Academy of Korean Studies Press. http://cefia.aks.ac.kr:84/index.php?title=Early_Printing_in_Korea_-_2.2_The_Development_of_Printing_Materials 
  8. ^ 朴鐘鳴, 権仁燮 (2010年12月6日). “〈渡来文化 その美と造形 36〉墨・筆”. 朝鮮新報. 朝鮮新報社. 2020年10月26日閲覧。
  9. ^ Chung Ah-young (2018年1月29日). “Meok - Artisan committed to inkstick making tradition”. The Korea Times. The Korea Times Co.. 2020年10月26日閲覧。
  10. ^ 吉村武彦「墨書土器研究の現在 -データベース化された墨書土器-」『駿台史学』第117巻、駿台史学会、2003年、101-130頁、hdl:10291/1547 
  11. ^ 石黒雅史 (2020年10月10日). “国内最古級のすずり? 下稗田遺跡で3点出土 福岡・行橋市”. 西日本新聞. 2020年10月19日閲覧。
  12. ^ 大森顕浩 (2019年2月26日). “大学倶楽部・国学院大: 福岡・佐賀で出土の硯 紀元前の国産か 柳田客員教授が調査”. 毎日新聞. 2020年10月19日閲覧。
  13. ^ 9.墨」『化学の目でみる日本の伝統工芸』日本化学工業協会〈月次活動報告書『アクティビティーノート』連載シリーズ10〉、2011年、10頁https://www.nikkakyo.org/upload/plcenter/563_597.pdf 
  14. ^ パインケミカルの基礎知識: 松やに(ロジン)を訪ねて: 03.紀州松煙墨”. ハリマ化成グループ (1998年). 2020年6月13日閲覧。
  15. ^ South, Helen. “India Ink - What is India Ink?”. Drawing Glossary. About.com. 2016年11月13日閲覧。
  16. ^ Pen & Ink”. Drawing Materials. Philadelphia Museum of Art. 2016年11月13日閲覧。
  17. ^ [1]
  18. ^ a b NTTコムウェア 2010.
  19. ^ 日本で唯一の墨型彫刻師-高山・光記念館案内所で「中村雅峯展」飛騨経済新聞、2011年10月01日
  20. ^ 奈良)3職人の技光る 奈良市で作品展朝日新聞、2014年8月26日
  21. ^ ぐるっと関西 おひるまえ ▽原田伸郎と墨型彫刻師の技! NHK, 2014年12月3日
  22. ^ https://kotobank.jp/word/%E5%A2%A8%E4%BB%98%E3%81%91%E6%AD%A3%E6%9C%88-543579
  23. ^ https://www.mihonoseki-kankou.jp/sinji/sinji_sumitsukedonto/


「墨」の続きの解説一覧

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/19 10:24 UTC 版)

有便堂」の記事における「墨」の解説

入手困難貴重な古墨取り扱っている。

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墨(すみ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/26 23:42 UTC 版)

大奥チャカポン!」の記事における「墨(すみ)」の解説

大奥花組」の芸達者で卸次頭。ほとんど寝ていることが多く無理やり起こそうとしてもなかなか起きない時折忍者としても動くなど謎の多い人物

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出典:『Wiktionary』 (2020/03/21 14:56 UTC 版)

発音(?)

名詞

  1. すみ書画を書くのに用い黒色液体
  2. すみ語義1の液体を得るために、油煙松煙などから採取した煤を膠で練り固めたもの。

造語成分・略称

墨西哥の第1字)

  1. メキシコ意味する語を作る

熟語



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