四肢動物の肋骨
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 04:06 UTC 版)
四肢動物の肋骨は第一頸椎(環椎)から頭側の尾椎にかけて椎体と関節するが、頸肋など短い肋骨は椎骨の横突起と癒合するため目立たない。胸部の前側に位置する長い肋骨は胸骨と接触し、魚類の腹側肋骨の位置を占め、両生類よりも派生的な分類群では体腔を囲んで胸郭を形成する。ただし、魚類の腹側肋骨と四肢動物の肋骨は相同ではなく、むしろ魚類の背側肋骨と相同の関係にあると考えられている。 大多数の四肢動物の肋骨は肋骨頭と肋骨結節を持ち、脊椎と関節する。この肋骨結節は横突起の先端と関節するが、肋骨頭の関節パターンは主に4つが知られている。 下椎体と関節する(初期の四肢動物)。 2つの隣接する半関節面との関節。一方は椎体の後端、もう一方は1つ後の椎体の前端に関節する(派生的四肢動物)。 1個の椎体の関節面と関節する(派生的四肢動物)。 椎骨の側突起と関節する(派生的四肢動物)。 有羊膜類では、肋骨は脊椎に隣接する肋骨脊椎部と、腹側で胸骨と関節することもある肋骨胸骨部に大別される。ヒトの肋骨胸骨部は軟骨性であり、このように肋軟骨を保つ動物も知られている。
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