唐鋤 (からすき)
四辺形の枠組をもつこの種の長床犂は、中国から朝鮮半島を経て由来したものと考えられわが国古来から用いられた代表的型式の犂である。明治時代以後大正時代にかけて無床犂と併存して全国的に使われた。とくに水田の耕起にその安定の良さと、長い犂床の摺動作用による耕盤の水もれ防止の効果がかわれて、長い年月にわたって使われた。犂床の長さ、そして犂全体の大きさは各地で異るが、ここにみられる大阪府から奈良県にまたがる地方で使われた犂はもっとも大形のものであった。犂床の長さが80~100cmに達し、ねり木の長さ180cmほどあり、後方にやはり長く伸びる犂柄(かじとり)とをいれて、全長はようやく使いえた犂と思われる。犂床が短小化していって、中床犂を生み、やがて無床犂から進んだ短床犂にとってかわることになった。犂床の長さ71cm、ねり木の長さ175cm、重さ13kg。 |
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