呼称問題
呼称問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 10:07 UTC 版)
「チャイニーズタイペイ」の記事における「呼称問題」の解説
Chinese Taipeiを中国語でどう表記するかは政治的にデリケートな問題である。 チャイニーズタイペイオリンピック委員会の名称は、対外名称である英語名称はChinese Taipei Olympic Committeeとされるが、国内向けの中国語名称では「台北」の文字を使わず「中華奧林匹克委員會」としている。他の競技統括団体では、オリンピック委員会同様、英語名称にChinese Taipeiを使うが、中国語名称を「中華民國○○協會」としている場合が多い。 台湾では代表チームを「中華隊(隊=チーム)」と呼ぶのが一般的である。台湾本土化を支持する泛緑系のメディア(自由時報など)では「台湾隊」という呼称を使用している。 翻って中国大陸では試合会場などの公式な場では「中華台北」を使用する一方で、報道などでは「中国台北」と呼ぶべきであるとされた。大陸では同じ文脈で香港を「中国香港」、マカオを「中国澳門」と呼ぶ。公式・対外的な場で中国語での呼称として「中国台北」が使われた場合には、台湾側が抗議を申し入れたことがある。 北京オリンピック直前の2008年7月、台湾側がこの呼称問題により、開会式・大会のボイコットを示唆したことを受けて、大陸側も譲歩し新華通訊社、華僑向けの中国新聞社(中新社)といった国営通信社をはじめ、大陸メディアの配信記事にも「中華台北」の名称が見られるようになった。北京オリンピック以前、「中華台北」という名称がメディアによって使われたのは、香港などに限られた。ただし香港においても大公報・文匯報といった大陸系メディアは「中国台北」を使った。
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