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『徒然草』第45段 良覚僧正の坊の傍に榎の木があったので、人々は彼を「榎の木の僧正」と呼んだ。良覚はこれを嫌い、榎の木を切った。すると根が残り、「きりくひ(=切り株)の僧正」と呼ばれるようになった。良覚はいよいよ腹を立て、切り株を掘り捨てた。その跡が大きな堀になり、良覚は「堀池の僧正」と呼ばれた。
『袋草紙』(藤原清輔)「雑談」 丹後掾曽根好忠は、初め「曽丹後掾」と呼ばれ、後に「曽丹後」と呼ばれ、末には「曽丹」と呼ばれた。好忠はこれを嘆き、「いつ『ソタ』と言われるようになるだろうか」と心配した。
★1b.災いを避けるために、名前を変える。あるいは、良くないことが起こったために、名前を変える。
『神仙伝』巻1「老子」 老子は、たびたび名や字(あざな)を変えた。人間には「厄会(災いに遭う時期)」があり、その時に名字を変えて天地の気の変化に順応するならば、寿命を延ばし、災いを逃れることができる。老子は周に三百余年いたから、その間に何度か厄会があっただろう。それゆえ、老子はいくつもの名前を持っているのである。
『日本書紀』巻25孝徳天皇大化5年3月 蘇我造媛は父・山田大臣が二田造塩に斬られて以来、「塩」という言葉を聞くのをいやがった。そこで近侍の者は、「塩」という名を避け、「堅塩(きたし)」と呼び名を変えた。
『八幡愚童訓』上 道鏡は帝位につこうとしたが、宇佐八幡の許しを得られなかった。道鏡は「これは勅使・和気清丸(清麻呂)が悪く申したからだ」と怒り、彼を「ワカレノキタナ丸」と名づけて罰した〔*『続日本紀』巻30神護景雲3年9月己丑の宣命に、和気清丸の名を変える旨が記されている〕→〔うつほ舟〕3a。
『播磨国風土記』神前の郡 荒ぶる神が往来の人の半数を取り殺したので、そこを「死野」と呼んだ。後、品太天皇(応神)が、悪い名であると仰せられ「生野」と改められた。
★1c.名前を偽る。
『トリスタンとイゾルデ』(シュトラースブルク)第11・14章 トリスタンはモーロルトとの闘いで傷を負う。モーロルトの妹、王妃イゾルデだけがその傷を治すことができるので、トリスタンは楽人タントリスと名乗り、王妃イゾルデとその同名の娘イゾルデ姫のもとに滞在し、傷をなおしてもらう。しかしイゾルデ姫は、タントリス=トリスタンで、伯父モーロルトの仇であることに気づく。
『日本書紀』巻28天武天皇元年6月 大伴吹負は大友皇子の臣だったが、戦況の不利を悟り、天武天皇方に寝返ろうと考えた。吹負は偽って「天武の子・高市皇子」と名のり、数十騎を率いて自軍を混乱させ、多くの兵を服従させた。天武帝は喜び、吹負を将軍に任命した。
*→〔金〕1aの『盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)』(鶴屋南北)・〔返答〕1aの『西遊記』百回本第34回。
*→〔返答〕5。
『断崖の錯覚』(太宰治) 作家志望の青年である「私」は温泉地へ遊びに出かけ、宿帳に、某新進作家の名前を記入する。「私」は喫茶店で働く少女・雪を恋し、関係を結ぶ。旅館の裏山に二人で登った時、雪は、某新進作家の名前で「私」を呼んだ。雪が愛している男は「私」ではなく、某新進作家だったのだ。「私」は、雪を断崖から突き落として殺した。
『東海道中膝栗毛』(十返舎一九)5編下「津」 弥次郎兵衛・喜多八が下手な狂歌を詠みながら歩いていると、土地の男が感心して「お江戸の方ですか?」と声をかける。弥次郎兵衛は「私は十返舎一九で、『膝栗毛』著述の必要から出かけて来ました」、喜多八は「私は弟子の一片舎南鐐」と、それぞれでたらめを言う。二人は男の家で歓待されるが、「本物の十返舎一九が当地を来訪中で、まもなくこの家に来る」との知らせに、慌てて逃げ出す。
『オデュッセイア』第9巻 一つ目の巨人族キュクロプスの一人ポリュペモスがオデュッセウスと部下たちを捕え、名前を問う。オデュッセウスは「ウーティス(誰でもない)」というでたらめの名前を教える。オデュッセウスはポリュペモスの目をつぶして逃げ、苦しむポリュペモスに仲間のキュクロプスたちが「誰にやられたのか」と聞く。ポリュペモスは「誰でもない」と答え、仲間たちは「それならしかたがない」と言って去る。
『述異記』(祖冲之)41 山操は、人の顔・猿の体・手が一本・足が一本の怪物である。山操は、人の姓名を知るとその人を傷つけるといわれる。ある時、王という男が、籠中に捕えた山操からしつこく名を問われたが、決して教えなかった。山操はもはや逃げられぬと諦めて、死を覚悟する。王は籠ごと山操を焼いた。
『今昔物語集』巻27-34 夜、狩りに出た男の名を、何者かが呼ぶ。その弟が代わりに出かけても、兄の名を呼ぶ。「弟と兄の区別もつかないのなら、本当の鬼ではあるまい」と弟は考え、弓で射殺すと野猪であった。
『封神演義』第36回 張桂芳は戦場で叫名落馬の妖術を使い、彼に名前を呼ばれた者は必ず落馬・落車する。ナタ(ナタク)が風火輪に乗って張桂芳に挑戦し、張桂芳がナタの名を呼ぶが、ナタは蓮華から造られた身体ゆえ、術がきかない。張桂芳はナタの投げた乾坤圏で負傷し、退く。
エジプト神話 太陽神ラーは、老いて口から涎(よだれ)をたらすようになる。その涎と土とをこねてイシスが作った蛇に、ラーは噛まれ苦しむ。イシスは「あなたの真の名を教えれば、蛇の毒は消える」と言い、ラーはいくつか偽りの名を述べた後、本当の名を告げる。ラーは身を隠し、イシスが大女神の座につく〔*『金枝篇』(フレイザー)第22章に記事がある〕。
『煙草と悪魔』(芥川龍之介) 日本に渡った悪魔が煙草の栽培を始め、「この植物の名を当てられなければ、身体と魂をもらう」と牛商人に告げる。夜、牛商人は牛を畑に放し、悪魔は「何だっておれの煙草畑を荒らすのだ」と叫ぶ。
★3b.名前を隠す者(またはその子供)が、秘密の名前を歌にうたうのを、たまたま聞く。
『大工と鬼六』(昔話) 「川に橋を架けた代償に、お前の目玉をよこせ」と鬼が大工に迫り、「それがいやなら俺の名を当ててみろ」と言う。鬼の子が「早く鬼六が目玉を持ってくるように」と歌うのを聞いた大工が、「鬼六」というと鬼は消える(岩手県胆沢郡)。
『トム・ティット・トット』(イギリス昔話) 小鬼が王妃の糸つむぎを手伝い、「俺の名を当てられなければ、お前をもらって行く」と言う。王が狩りをしに森へ行き、穴の中で小鬼が「俺の名はトム・ティット・トット」と歌うのを聞いて、王妃に教える。
『ルムペルシュティルツヒェン(がたがたの竹馬小僧)』(グリム)KHM55 小人が王妃の生んだ子を要求し、自分の名を当てたら許してやろうという。山の家で小人が「俺の名が『がたがたの竹馬小僧』とは誰も知らない」と歌うのを王妃の家来が聞き、王妃に教える。
『ジャータカ』第380話 王が一人の娘に心奪われ、彼女を得たいと願う。娘を育てた苦行者が「名前を当てることができたら与えよう」と言う。三年かかっても王は名前がわからず、「私はすべてを失った。私自身も息絶えるかと気がかりだ」と詩を唱える。娘は「その『気がかり』こそ私の名前です」と言い、王と娘は結婚する→〔誕生〕1。
★3d.秘密の名前を言い当てることができない人に、正答を教える。
『トゥーランドット』(プッチーニ) 求婚者の王子カラフは、王女トゥーランドットが出した三つの謎を解いた後(*→〔難題〕1b)、「明日の夜明けまでに、私の名前を言い当てよ」との課題を、トゥーランドットに与える。トゥーランドットは、王子の父や女奴隷を拷問して名前を知ろうとするが、成功しない。王子はトゥーランドットに接吻して、「我が名はカラフ」と教える。トゥーランドットは「このお方の名は『愛』」と群集に告げ、二人は抱き合う。
★4.同じ名前・類似した名前の人がいれば、死すべき人の代わりに冥府へ送ることができる。
『今鏡』「藤波の下」第6「ますみの影」 左少弁能忠は若死にした。少将入道有家の子で同じ能忠という名の人が病気になり、公尹法印が祈祷したが、「その折に、同名のため取り替えられたのだ」と世人は言った。有家の子の能忠はまだ存命である。
『捜神記』巻10-12(通巻262話) 病気の徐隗を冥府の使いが迎えに来る。甥の泰が命請いし、使いは「県内に同姓同名の者がいるか?」と問う。「張隗という者がいるが、姓が徐ではない」と泰が答えると、使いは「その者を連れて行く」と言って去る。徐隗の病気は治った。
『捜神記』巻15-3(通巻361話) 南陽の文合という男が病死し、冥府の役人が彼を泰山へ連れて行った。すると上司が帳簿を調べて「某郡の文合を連れて来るはずだったのに、別人を連れて来た。すぐ帰してやれ」と命じ、文合は死後二晩して蘇生した。
『二人小町』(芥川龍之介) 黄泉の使いが小野小町を訪れる。小野小町は、「私は深草少将の胤を宿しているから」と嘘をつき、同じ「小町」という名を持つ玉造小町を、代わりに冥土へ連れて行くように請う。しかし玉造小町は色仕掛けで黄泉の使いを丸めこみ、結局、小野小町も玉造小町も生き延びる。数十年後、老乞食となった二人の小町は死を願うが、黄泉の使いは二人を見捨てて去る。
*→〔選択〕2cの『マタイによる福音書』第27章の、「囚人のバラバ・イエス」と「メシアと呼ばれるイエス」の物語は、二人とも「イエス」という名前を持つので、一方を他方の身代わりに殺すことができる、ということかもしれない。
*→〔死神〕2の『広異記』17「冥土への身代わり」・『日本霊異記』中-25。
*→〔入れ替わり〕3aの『転校生』(大林宣彦)の場合も、「斉藤一夫」「斉藤一美」という類似した名前を持つ二人だったから、身体と心の入れ替わりが可能だったのであろう。
『S・カルマ氏の犯罪』(安部公房) 朝、目を覚ますと、「ぼく」は自分の名前を忘れていた。勤務先の受付の名札によれば、「ぼく」の名前は「S・カルマ」のようである。事務所には別の「ぼく」がいて、仕事をしていた。右眼で見ると、「ぼく」に生き写しの男である。しかし左眼で見ると、一枚の紙片にすぎなかった。それは、「N火災保険・資料課 S・カルマ」と印刷された「ぼく」の名刺だったのだ。
『名取川』(狂言) 遠国の僧が比叡山で受戒し、「希代坊」「不祥坊」という二つの名前をもらって帰るが、川を渡って足を踏み外した時に、名前を忘れる。土地の男が「ここは名取川。我は名取の某」と言うので、僧は「汝が名前を取ったのであろう」と怒る。しかし男が「希代なことを言う。不祥な所へ来た」と言ったことから、僧は名前を思い出す。
★6.威力ある名前。
『黄金伝説』50「主のお告げ」 ある騎士が街道ぞいに城を構え、往来する人々から金品を巻きあげていた。悪魔が騎士の魂をねらうが、騎士が毎日「アヴェ・マリア」を唱え聖母を讃えるので、悪魔は手が出せない。
『黄金伝説』110「聖キュリアクスとその同勢」 ペルシアの王女が悪霊にとりつかれる。聖キュリアクスが「主イエス・キリストが、ここから出て行けと命じておられる」と言うと、悪魔は「なんと恐ろしい名だ」と悲鳴を上げ、王女の体内から飛び出す。
『黄金伝説』113「聖母マリア被昇天」 修道士たちが、川辺で舟を漕ぐ音を聞き「何者か」と問うと、「悪魔だ」という答えが帰って来る。修道士たちは「聖母マリア様」と叫ぶ。悪魔たちは「お前らを引き裂いて川に投げこんでやろうと思っていたのに」と言い捨てて去る。
『今昔物語集』巻1-37 天竺の財徳長者の幼な児は、父の教えにしたがい、つねに「南無仏」と唱える。ある日、鬼神がこの小児を食おうとした時も、小児は「南無仏」と唱える。すると仏が瞬時に来て小児を守り、執金剛神が鬼神を退治した。
『夢を食うもの』(小泉八雲『骨董』) 悪鬼が現れた時に「獏」の名を呼べば、悪鬼は地下三尺の下へ沈んでしまう。また、王侯の枕には「獏」という字が金で書いてあり、この枕で眠る者は、文字の効力によって悪夢に悩まされることがない。
★7a.同名異人。
『宇治拾遺物語』巻14-7 雨の日、殿上人たちが退屈しのぎに、「六」という女を呼びにやる。ところが、やって来たのは白髪まじりの刑部録(ぎょうぶさかん)だった。「六」と「録」の取り違えであった。
『源氏物語』「帚木」 空蝉が、女房の「中将の君」はどこへ行ったのか、とお付きの人々に問う。近衛中将である光源氏が、「中将をお呼びになったのでやって来ました」と言って、空蝉の寝所へ入りこむ。
『古今著聞集』巻16「興言利口」第25 兵庫助則定は老女小松を寵愛したため、「小松まぎ」と呼ばれていた。ある日、台盤所の女房が「こまつなぎ」(馬棘または三本草)を求めた時、侍が間違えて「小松まぎ」則定を連れて来た。
『肉体の悪魔』(ラディゲ) 人妻が愛人との間にできた子に、愛人と同じ名前をつける。人妻は病んで死ぬ時、愛人の名を呼ぶが、夫は、自分たちの子の名を呼んで死んだものと信じる。
『歴史』(ヘロドトス)巻3-30・64・65 カンビュセス王は、スメルディスが玉座に座るとの夢を見て、弟スメルディスが自分を殺して王位につくのではないかと疑い、弟を殺す。しかし後に、カンビュセスは別人のスメルディスに王位を奪われる。
『サザエさん』朝日文庫版・第28巻125ページ 夫が寝言で「ナオミちゃん」と言う。妻が問い詰めると、夫は「おちつけ。昨日つけた飼い猫の名じゃないか」と言う。妻は隣人のサザエに「主人が命名したのよ。あたしゃどうも釈然としないんだ」と相談する。サザエは「奥さん、疑わしきは罰せずよ」と言う。
『マハーバーラタ』第7巻「ドローナの巻」 パーンダヴァ軍は、敵将ドローナの戦意を喪失させるため、彼の息子アシュヴァッターマンと同じ名前の象を殺し、「アシュヴァッターマンを討ち取った」と叫ぶ。これを聞いたドローナは、呆然として生きる気力をなくし、武器を捨て瞑想に入って、たやすく討たれてしまう。
『八岐の園』(ボルヘス) ドイツ帝国のスパイ兪存(ユソン)博士は、正体を知られて追われる。兪存は、英国砲兵隊陣地のある都市名をベルリンに知らせるために、中国学者アルバートを訪れて射殺し、その直後に逮捕される。兪存によるアルバート殺害の新聞記事を見たベルリン軍部は、アルベール(アルバート)市が爆撃目標であることを知る。
*人の名前と思ったら、土地の名前だった→〔謎〕2aの『砂の器』(松本清張)。
*国の名前と思ったら、人の名前だった→〔予言〕3の『史記』「秦始皇本紀」第6。
★8.名前と命。瀕死の人の名前を呼んで生の世界へ引き戻す。逆に、名前を唱えている間に死んでしまう。
『軽口御前男』巻之2-9「欲から沈む淵」 母親が寺へ行き、憎い継子に「如是我聞」という短い名、大事な実子に「阿耨多羅三藐三菩提」という長い名をつけてもらう。継子が川へ落ち、すぐに助け上げられるが、実子が落ちた時には、母親が救いを求めて「阿耨多羅三藐三菩提が流れます」と言っているうちに、実子は行方知れずになる。
『寿限無』(落語) 生まれた子に、長生きするように「寿限無寿限無五劫の摺りきれ・・・・」という、長い名前をつける。この子が近所の子の頭をぶって泣かし、瘤ができた近所の子が言いつけに来るが、「お前の家の寿限無寿限無五劫の摺りきれ・・・・が」と言っているうちに、瘤がひっこんでしまう〔*この子が水に溺れた時、長い名前ゆえ、友達が危急を伝えているうちに死んでしまう、というのが古型〕。
『遠野物語』(柳田国男)97 ある男が病んで死に瀕するが、いつのまにか人の頭ほどの高さの空中を菩提寺へ向けて飛んでおり、たいへん快い。寺では、死んだ父親や息子が出迎えるが、寺門の辺で騒がしく自分の名を呼ぶ者がおり、いやいや引き返す、と思うと男は正気づいた。
『悪太郎』(狂言) 大酒飲みの悪太郎が、酔って道に寝る。伯父が悪太郎の頭を剃り、「汝を『南無阿弥陀仏』と名づける」と言い置く。通りかかりの僧が「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えるのを、悪太郎は「自分の名を呼ばれたか」と思って返事をする。それがきっかけで、悪太郎は出家する。
『今昔物語集』巻17-44 不思議な女が、大きな枕ほどの黄金を産んだ。この時から子金(こがね)というようになった。
ナンジャモンジャの木の伝説 村人が、珍しい木の名前を弘法大師に聞く。弘法大師も木の名がわからず「何じゃろうか、どんなもんじゃろうか」と呟く。村人はそれを木の名前と思い、その木は「ナンジャモンジャの木」と呼ばれるようになった(埼玉県飯能市)。
『薬罐』(落語) 博識を自慢する隠居が、薬罐の語源を聞かれる。隠居は「昔、あれは『水わかし』といった。川中島の戦の時、夜討ちをかけられ、一人の武者が兜代わりに『水わかし』をかぶって戦った。これに敵の矢がカーンと当たった。矢がカーンで『薬罐』だ」と答える。
『トリストラム・シャンディ』(スターン)第4巻第8章・第14章 ウォルター・シャンディは、エジプトの智恵神トトのギリシア名ヘルメス・トリスメジスタスにちなみ、息子にトリスメジスタスと命名しようとする。ところが、それを教区の副牧師に伝えに行く女中スザンナが、うろ覚えで「トリス何とか」と言ったため、トリストラム(「悲しみ」を意味する)と名づけられてしまう。
★11.子供に名前をつけない。
『王書』(フェルドウスィー)第1部第6章「フェリドゥーン王」 フェリドゥーン王には三人の王子がいた。王は彼らを可愛がるあまり、名前をつけなかった。イエメンのサルヴ王に三人の王女がいた。サルヴ王も彼女たちを可愛がるあまり、名前をつけなかった。フェリドゥーン王の三王子は、サルヴ王の三王女を妻として迎えた。フェリドゥーン王は、三王子の長男をサルム、次男をトゥール、三男をイーラジと名づけ、彼らの妻にもそれぞれ「自由」「高貴な月」「健やかな糸杉」という意味の名前を与えた。
『半七捕物帳』(岡本綺堂)「三つの声」 待ち合わせの場所に庄五郎が来ないので、藤次郎が家まで呼びに行き、戸を叩いて「おかみさん。庄さんはどうしました?」と尋ねる。その時すでに庄五郎は、待ち合わせ場所の近くで殺されていた。庄五郎を呼びに行くのなら、まず庄五郎の名を呼ぶはずなのに、「おかみさん」と呼んだのは、庄五郎の不在を知っていたからだ、と半七は推理し、藤次郎を殺人犯と見抜く〔*『新可笑記』(井原西鶴)巻3-2「国の掟はちえの海山」に類話〕。
*同じ呼び名のため人違いされる→〔取り違え夫婦〕の『堤中納言物語』「思はぬ方にとまりする少将」。
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名前
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2011/12/08 17:41 UTC 版)
名前(なまえ)とは、物や人物に与えられた言葉のことで、それらを識別したり呼んだりする際に使われる。名称、あるいは単に名とも言う。名前をつけることを「名付ける」「命名(めいめい)する」という。名前として使われる言葉を名詞という。
多くの場合、名前とは人名である。また、人名のうち、家族を表す姓(名字)でない方、個人を識別する名を指すことも多い。ただし、名ではなく姓を指して「名前」と呼ぶこともある。
- 1 名前とは
- 2 名前の概要
- はっぴーママ調査 2009年赤ちゃんの名前ランキング(総合)はっぴーママ.com
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- トラの名前持つ昆虫、植物、鳥類など紹介内外総合通信社
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