同時期の他ジャンルでの動向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 07:56 UTC 版)
「次世代型作家のリアル・フィクション」の記事における「同時期の他ジャンルでの動向」の解説
「次世代型作家のリアル・フィクション」開始時の『S-Fマガジン』での特集「次世代型フィクション・ガイド70」で、次世代のミステリーの書き手として紹介された10人のうちの4人、舞城王太郎・佐藤友哉・西尾維新・清涼院流水は、その3ヶ月後に創刊された文芸雑誌『ファウスト』の中心メンバーとなり、ミステリーとライトノベルの狭間で「ファウスト系」と呼ばれる新たな流れを作っていく。 ライトノベルのジャンル的発展に伴い、SFとライトノベルの狭間から生まれたのが「次世代型作家のリアル・フィクション」で、ミステリーとライトノベルの狭間から生まれたのが「ファウスト系」だった、とも言える。実際、両者のイラストレーターのセレクトは重複しているが、小説や批評で両者を掛け持ちしていたのは『ファウスト』の前身のひとつである『新現実』(角川書店)で執筆していた東浩紀、西島大介、元長柾木の3名だけで、作家陣は一線を画していた。 ただ、両者のムーブメントが終息した後の2010年代には「次世代型作家のリアル・フィクション」側だった海猫沢めろんが「ファウスト系」の系譜にある星海社で『左巻キ式ラストリゾート』を文庫化し、逆に『ファウスト』でtoi8のイラストーリー原作を務めていたゆずはらとしゆきの『咎人の星』には「1991年のリアル・フィクション」の惹句が付いている。
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