単軌木馬
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/29 02:46 UTC 版)
木馬は「技術の習得に多年の体験を要する特殊技術であって(中略)林業労働中最高の重労働であり(中略)その上災害率の最も高い非常に危険な作業であるから近代林業の作業の中にこの種の運材法が残存している自体がそもそも不思議」と評される。この従来の木馬に改良を加えたのが単軌木馬である。これは1933年熊本営林局菊地営林署で考案されたもので、木馬道の中央に木製の軌条を敷設し木馬には木製のブロックを取付け木製軌条を挟むようにして木馬の進行方向を誘導する仕組みで制動は鉄製の鞍型の制動子を木製の軌条に押し付ける方法で滑車とロープにより操作できるようにした。従来の木馬は木馬夫が木馬前方や丸太上で制動していたが単軌木馬では木馬後方で制動することになり万一の事故に対し危険が少なくなった。また木馬道の幅を狭くすることができた。制動操作は簡易となり制動子の改良により、より急勾配、重量物の運搬が可能となった。また木製軌条では損傷が激しく曲線路が困難であるので鉄軌条への改良もみられた。最長距離は5000-6000mがあった。
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