他のコマンドとソフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/06 16:28 UTC 版)
「ddrescue」の記事における「他のコマンドとソフト」の解説
UNIXの標準的なデータのコピーのコマンドは、ddである。しかしddは不良セクタのある媒体からの読み出しが苦手である。さまざまなオプションを付けることにより改善されるが、もともと正常媒体を想定しているため、不良セクタが多いとデータの回収が困難である。 不良セクタの多いディスクを扱うためのGNU ddrescueと同じような目的を持つオープンソースソフトウエアとして、dd_rescue、dd_rhelp、savehd7、FreeBSD 標準コマンドの recoverdisk などがある。ddrescueの開発者であるAntonio Diaz Diazは、これらのプログラムを比較した文章を公開している。その文章によれば「ddはディスクを先頭セクタより直線的に処理するため、処理時間が長いだけでなく途中でエラーに出くわすとそこで処理中断してしまうこともある。dd_rescueはddとほぼ同じような処理を、少しだけ効率的に行うことが出来る。dd_rhelpはスクリプト中でdd_rescueを何度もコールすることで、より複雑なコピーを行うことが出来る。」となっている。 dd_rhelpは読み込み可能なデータを一旦ファイルに書き込み、読み込み不可能な場合ゼロを書き込んでいる。そして再び読み込み不可能なセクタの読み込みを試み、読み込めた場合はファイルを更新する。 これに対し、GNU ddrscueは必要であれば直接ディスクに結果を書き込むことが出来る。これはddと同じ仕様である。 dd_rhelpとGNU ddrescueはどちらもディスク全体のコピーを可能な限り短時間で行うソフトウエアである。GNU ddrescueはC++のみで記述されているため、dd_rescueをコールするシェルスクリプトを用いているdd_rhelpより、外部プログラムコールのオーバーラップが少ないため若干処理時間が短くなるはずである。また、どちらのソフトウエアも、ディスク上にエラーを検出した場合、処理ブロックのサイズを徐々に小さくしてゆくことで、最終的に読み込めないデータのサイズを最小化する手法は同じである。 UNIXやLinuxをインストールしたコンピュータが無い場合でも、KnoppixなどのCDブートのLinuxを用いれば、Linuxをハードディスク上にインストールすることなくddrescueや同目的のソフトウエアを用いることが出来る。
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