ハードディスクとは? わかりやすく解説

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ハードディスク [hard disk]


HDD

フルスペル:Hard Disk Drive
別名:ハードディスクドライブ,ハードディスク,固定ディスク

HDDとは、コンピュータシステムにおける記憶装置一種で、磁気記憶方式によってデータ読み書きする装置のことである。パソコン外部記憶装置として標準的搭載されている。

本来は「ディスクドライブといえば読取装置のことを指すが、HDDにおいては中のメディアドライブ一体化しており分解した取り外したできない構造になっているので、メディア含めた装置全体指して「HDD」という場合が多い。

ハードディスク

HDDは、記憶メディアである「プラッタ」と呼ばれる円盤と、磁気ヘッドアクセスアームなどの読み書き機構などが、1個のケース密封された状態となっている。プラッタアルミニウムガラス原料とし、多く場合一台のHDDに数プラッタ搭載されている。磁気ヘッドプラッタ表面ナノメートル単位接近し触れずデータ読み取り書き込み行っている。

ハードディスクはプラッタへの記録密度の向上などによって大容量ならびに小型化進んでおり、外付け式として利用可能なものも数多く登場している。現在では携帯電話ポータブルオーディオプレーヤーなどに超小型のHDDが搭載されケース登場している。



※画像提供 / 日本シーゲイト株式会社

ハードディスクドライブ

(ハードディスク から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/10 20:16 UTC 版)

ハードディスクドライブ: hard disk driveHDD)とは、磁性体を塗布した円盤を高速回転させ、磁気ヘッドを移動することで、情報を記録し読み出す補助記憶装置の一種である。SSDと比べ、大容量でも低価格なことが特徴。


注釈

  1. ^ fixed disk
  2. ^ HDDが21世紀現在、固定ディスクと呼ばれることがあるのは、概ね取り外しに手間がかかりほとんど固定されて使用されるためや、PC環境でのCD/DVD/BD-DVDとの対比が原因だと考えられる。HDD単体や外付けHDD装置では、SATAUSBによって容易に脱着できるようになると、同じHDDでも「固定ディスク」とは呼ばれなくなる。
  3. ^ : Winchester disk
  4. ^ 3.5インチ型ではHGSTWDが採用。2.5型ではすべてのHDDが採用している。
  5. ^ その多くは半導体プロセス技術の進歩の恩恵を受けている。その応用例の一つとして、IBMが発明したPixie Dust技術(反強磁性結合メディア、AFCメディア)がある。これはディスク表面の磁性体の上にルテニウム原子を3個コーティングして、さらに磁性体でコーティングしてサンドイッチにした物である。この技術は2001年、1平方インチあたりの記録密度を100Gbitに高める可能性を示し、同技術の改良版によって2002年100Gbitに達する製品を実際に発売した。その他に、2002年に富士通がディスク表面に微細な凸凹(テクスチャ)を施し磁性体の表面積を大きくし、記録密度を高める技術を発表した。東北大学岩崎俊一博士(現 東北工業大学学長)が1977年に発明した垂直磁気記録方式は、理論上では水平磁気記録方式よりも安定して高密度化できるが、いくつかの技術的困難があった。2005年東芝が実用化し、今日の超高密度記録を実現している。さらに東芝では、この垂直磁気記録方式のプラッタに溝を加えることにより磁気の相互干渉を抑えてさらなる記録密度向上を狙ったディスクリート・トラック・レコーディング (DTR) 技術、パターンド・メディア・レコーディング技術が開発された。現在実用化に向けて研究されている。
  6. ^ 関西大学システム理工学部では保護膜上の潤滑膜層の形成に「電圧印加ディップ法」を使い、現行の1.6 - 1.8nmから1.1nmへと薄膜化することで磁気ヘッドの浮上量を2nmから1.4nmへと小さくすることで面記録密度を現行品 (400GB/inch2) の2倍以上の1TB/inch2にまで向上させるとしている。(Nikkei Electronics 2009.6.15 p14 - 15)
  7. ^ : fluid dynamic bearing
  8. ^ : magneto resistive head
  9. ^ : giant magneto resistive head
  10. ^ : tunnel magneto resistive head
  11. ^ 日立製作所の技術開発により、クーロンブロッケード異方性磁気抵抗効果が発表された。これは1平方インチ当たりの記録密度を現在[いつ?]の5倍、1Tbitに引き上げるものとされる
  12. ^ : longitudinal magnetic recording
  13. ^ : perpendicular magnetic recording
  14. ^ : shingled magnetic recording
  15. ^ : primary defect list
  16. ^ : grown defect list
  17. ^ 論理的消去の直後であればファイル復元ソフトによってほとんど100%が復元されうる。

出典

  1. ^ 1985年、「アルファベット順 F」、『情報処理用語32000』、株式会社インタープレス p. 255
  2. ^ 必ず壊れる記録メディアに万全の備えを!:徹底研究 メディアの寿命”. 日経BP 日経PC21 仙石 誠 (2010年5月25日). 2011年9月30日閲覧。
  3. ^ ハードディスクは消耗品、万が一の時のために覚えておきたいオープンなデータ復旧会社「日本データテクノロジー」”. Gigazine (2011年5月9日). 2011年9月30日閲覧。 - インタビュー記事後半、「やはりハードディスクは消耗品であると考えていただいた方が良いです。」
  4. ^ ハードディスクは「消耗品!」/デジタルデータを守りたい。ミラーリングやRAID 5対応HDDが好調!”. HDD NAVI・株式会社インターコム (2008年11月26日). 2011年9月30日閲覧。
  5. ^ データ保護ノススメ2 ハードディスク (HDD) のトラブル対策”. データレスキューセンター・株式会社アラジン. 2011年9月30日閲覧。 - 「ハードディスクが消耗品である以上、故障を完全に防止することはできません。」
  6. ^ HD革命-DISK Mirror Ver.3”. 株式会社アーク情報システム. 2011年9月30日閲覧。 - 「ハードディスクは消耗品ですので寿命があります。」
  7. ^ IBM Archives: IBM 1301 disk storage unit
  8. ^ JEITA. “2007年情報端末関連機器の世界・日本市場規模および需要予測”. 2008年10月23日閲覧。[リンク切れ]
  9. ^ Hisa Ando『コンピュータアーキテクチャ技術入門 : 高速化の追求×消費電力の壁』技術評論社、2014年6月5日、307頁。ISBN 978-4-7741-6426-7 
  10. ^ 窓の杜 - 自分のマシンのハードウェア情報をのぞいてみよう!”. forest.watch.impress.co.jp. 2018年10月22日閲覧。
  11. ^ Hisa Ando『コンピュータアーキテクチャ技術入門 : 高速化の追求×消費電力の壁』技術評論社、2014年6月5日、293頁。ISBN 978-4-7741-6426-7 
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  15. ^ モバイル機器に搭載可能な0.85型ハードディスクドライブの開発について - 東芝プレスリリース(2004年1月8日発表)2018年5月11日閲覧
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  18. ^ Failure Trends in a Large Disk Drive Population (PDF) (2008年4月6日時点のアーカイブ
  19. ^ HDD Reliability for Cloud Data Centers 2013 05 02 Bernhard Hiller WD.pdf Page.22”. 2014年11月18日閲覧。
  20. ^ シーゲート製BarraCudaとBarraCuda Proなどやウェスタンデジタル製WD Blue/WD Blackなど、HGST製Deskstarが該当。
  21. ^ シーゲート製IronWolfとIronWolf Proなど、ウエスタンデジタル製WD Red/WD Red Pro/WD Goldなど、HGST製Ultrastarが該当。
  22. ^ a b オートリトラクト ‐ 通信用語の基礎知識”. www.wdic.org. 2018年10月22日閲覧。
  23. ^ Scientific American記事(英文)[1]
  24. ^ 参考: データ復旧 成功事例”. 大塚商会. 2015年1月17日閲覧。
  25. ^ ハードディスククラッシャー&テープイレーサー[2]
  26. ^ storagevirtualization (2009年9月18日). “A brief History of Areal Density (Barry Whyte - An exchange and discussion of Storage Virtualization)” (英語). www.ibm.com. 2018年10月22日閲覧。
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  28. ^ Financial Press Releases - seagate社(英語、2011年4月19日発表)
  29. ^ WESTERN DIGITAL TO ACQUIRE HITACHI GLOBAL STORAGE TECHNOLOGIES - Western Digital社(英語、2011年3月7日発表)
  30. ^ Western Digital Unveils New Addition: 8TB Ultrastar® DC HC320 - Western Digital Corporate Blog Western Digital 2018年3月15日



ハードディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/16 23:21 UTC 版)

IBM PC XT」の記事における「ハードディスク」の解説

XTシーゲート ST-412を標準搭載し最初2年間はフロッピーディスク・モデルを提供しなかったが、2台のフロッピーディスク用のコネクターとリボンケーブルが含まれていた。当時多くマイクロコンピュータのハードディスクシステムとは異なりXTフロッピーディスクから起動ブート)することなしに、ハードディスクから直接起動することができた。

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ハードディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 14:49 UTC 版)

PC-9821シリーズ」の記事における「ハードディスク」の解説

PC-9801シリーズ内蔵ハードディスクはノート型除きSASIもしくはSCSI接続だが、後のPC-9821ではIDE標準となり、さらにその後は540MB以上を認識可能なE-IDE仕様となった。なお、初期タワー型はじめとするハイエンド機の大半AdaptecSCSIコントローラオンボード搭載しており、制限は「32Gの壁」くらいであったPC-9821シリーズ内蔵IDEコントローラ例外なくPIOモードのみのサポートであり、Ultra DMAを使うには後に発売されサードパーティー製拡張IDEボードに頼る必要があった。 また、Socket 5搭載するMATE Xの一部機種変換ソケット使用してMMX Pentium搭載した場合内蔵IDE-I/Fが有効であるとITFコーディングの関係で起動失敗するものがあり、この対策としてオンボードIDE使用せずドライブSCSI統一するユーザー少なからずいた。これは、NECIntelCPU乗せ替え保証しない機種に対して無理矢理搭載した場合限って起こる不具合であり、IntelからPC-9821版として販売されODPには専用ITF書き替えプログラム添付されており、それを対象機種使用する限りにおいては全く問題なく動作した。ただし、対象機種Intelチップセット搭載機限られたため、VLSIチップセット搭載機場合はその恩恵にあずかる事は出来ず前述の全SCSI以外の選択肢無かった

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ハードディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/21 20:48 UTC 版)

ネットワークアタッチトストレージ」の記事における「ハードディスク」の解説

詳細は「ハードディスクドライブ」を参照 主にシリアルATA接続HDD利用される個人小規模事業所など低予算除いては、RAID構成して冗長性可用性高めるのが一般的である。この場合SATAなどのホットスワップ可能なディスクインタフェースを利用してシステム稼働中でも抜き差し交換できるようになっている事もある。

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ハードディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/23 22:24 UTC 版)

TRS-80」の記事における「ハードディスク」の解説

ラジオシャックTRS-80用に5MBのハードディスクドライブ発売した価格はおよそ1500ドルだった。

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ハードディスク

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/06 07:09 UTC 版)

VirtualBox」の記事における「ハードディスク」の解説

ハードディスクドライブは、通常仮想ディスクイメージ (Virtual Disk Images)」と呼ばれる他の仮想化ソリューションとは互換性のない特別なコンテナフォーマットとしてエミュレートされる。これらは、ホストOS上のシステムファイル拡張子 .vdi)として格納される別の方法として、VirtualBoxiSCSIターゲットとの接続が可能で、それらを仮想ハードディスク群として使用することが出来る。 この他、他の仮想マシンソフトウェアで用いられる、vmdk形式 (VMware)、vhd形式 (Microsoft Virtual PC)、hdd形式 (Parallels) などの仮想ディスクイメージにも対応する。ただし、これらディスクイメージは本来VirtualBox向けのフォーマットではない為、フォーマットバージョンVirtualBoxバージョンの対応など、利用に当たって互換性の面における注意が必要であるが、有志によりコンバートユーティリティがいくつか開発されており、(当然無保証となるが)これらの仮想ディスク形式において相互変換可能な環境がそろいつつある。

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