ファグルスキンナ
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ファグルスキンナ(古ノルド語: Fagrskinna)とは、1220年頃に書かれた、王のサガの一つである。この題は元々、このサガが収められていた写本の名前であり、「新鮮な皮」転じて「新鮮な羊皮紙」を意味した。このファグルスキンナと呼ばれた写本は焼失したが、写本の写しと、また別の犢皮紙写本が現存している。スノッリ・ストゥルルソンが『ヘイムスクリングラ』を著すにあたり直接の資料として用いたことから、王のサガの中でも中心的な文書とされている。主にノルウェーの歴史が自国語で書かれており、時代は9世紀から12世紀、ハールヴダン黒王の業績からレーの戦い(1177年)までが記述されている。また、数多くのスカルド詩が引用されており、この書のみに残されているものもある。戦の記述に大きな比重が置かれており、例えばヒョルンガヴァーグの戦いやスヴォルドの海戦などがそうである。この書はノルウェーで、アイスランド人あるいはノルウェー人によって書かれたと考えられている。
- ^ This reconstruction is taken from Kolbrún Haraldsdóttir, "Fagrskinna." In: Reallexikon der Germanischen Altertumskunde vol. 8. Berlin, 1994. 145-7
- 1 ファグルスキンナとは
- 2 ファグルスキンナの概要
- 3 外部リンク
ファグルスキンナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 07:03 UTC 版)
『ファグルスキンナ』の第8章では、王母グンヒルドが、夫である血斧王エイリークの死後に詩を詠ませたことが語られる。『エイリークの言葉』として知られるこの詩は10世紀以降の作で、作者は不明である。エイリークと五人の王が死後ヴァルホルにたどりつくさまを描くものである。詩は、オージンの台詞から始まる。 'What kind of a dream is it,' said Óðinn, in which just before daybreak, I thought I cleared Valhǫll, for coming of slain men? I waked the Einherjar, bade valkyries rise up, to strew the bench, and scour the beakers, wine to carry, as for a king's coming, here to me I expect heroes' coming from the world, certain great ones, so glad is my heart. この音が轟くのはどこからか、ヴァルホルの長椅子がきしんでいる、まるでバルドルが帰ってきたとでもいうかのように、何千人もが動いているようだ、とブラギが言うと、オージンは答えた。お前もよく知っているだろう、あれはじきにここに着く血斧王エイリークを迎える音だ、と。本当に彼であれば、英雄シグムンドやシンフィヨトリが彼に挨拶するだろうとオージンは述べる。
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