ヒロヒダタケとは? わかりやすく解説

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ヒロヒダタケ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/26 23:27 UTC 版)

ヒロヒダタケ
ヒロヒダタケ
分類
: 菌界 Fungi
亜界 : ディカリア亜界 Dikarya
: 担子菌門 Basidiomycota
亜門 : 菌蕈亜門 Agaricomycotina
: 真正担子菌綱 Agaricomycetes
: ハラタケ目Agaricales
: ホウライタケ科Marasmiaceae
: ヒロヒダタケ属Megacollybia
: ヒロヒダタケM.clitocyboidea
学名
Megacollybia clitocyboidea P.H.Petersen,Takehashi and Nagas
和名
ヒロヒダタケ(広襞茸)

ヒロヒダタケ(広襞茸、M.clitocyboidea)は枯れ木に生える灰色のキノコである。毒があるため子実体を体内に摂取することは厳禁。長年本種はキシメジ科に属すとされてきたが、2006年に公的にホウライタケ科に属すことが認められた。ポロテレウム科に属すとする書籍も存在する。

分布

北半球暖温帯以北の広葉樹の腐木とその近くに分布[1]

形態

径は5~15cm[1]。最初饅頭型で、中高扁平型に開き、その後中丘がある杯状となる[2]

傘の表側は、淡褐色~暗褐色の[2]放射状の繊維状紋に覆われ[2][3]、徐々に黒っぽくなる[4]。一方、表面は平滑である[3]

傘の裏側のひだは幅が広く疎で[3][4][2][1]、白色[2][1][3]で湾生~上生し[2]、ひだの縁はしばしば暗褐色に縁取られる[2]胞子は7~10×5.5~7.5μmで球形かそれに近い形で、非アミロイド[1]

の高さは7~12cmで、直径は1~2cmである[1]。棒状か下方で、やや太く、表面は傘と同色~淡色[2]。柄は丈夫でかたく、表面は繊維状[3][1][2]、根元に白色の菌糸束がある[3][1]菌糸クランプがある。頂部は粉状で、その下方は条線や細鱗片に覆われ、中実~中空[2]

は白色で、無味無臭[2]

生態

夏~秋に、広葉樹の枯れ木や、その周辺の地面に[3][1][2]、単生、群生する[2]腐生菌[4]ヨーロッパでは春5月頃から発生し、日本産のものより大型であり、日本のものはより腐朽の程度が進んだものに発生している[3]

名称

下のような地方名がある[3]

従来食用とされてきたが、北アメリカで腹痛と下痢をともなう中毒が報告されている[1]。生でも茹でても毒性は変わらず[3]、猛烈な嘔吐下痢腹痛などの胃腸系の毒性が考えられている[2][3]

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 今関六也・大谷吉雄・本郷次雄、山渓カラー名鑑『増補改訂新版 日本のきのこ』、山と渓谷社、2011年、117頁
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n 柳沢まきよし、ポケット図鑑『新版 日本のキノコ275』、文一総合出版、2022年、88頁
  3. ^ a b c d e f g h i j k 長沢栄史、増補改訂フィールドベスト図鑑13『日本の毒きのこ』、学研、2009年、111頁
  4. ^ a b c 保坂健太郎、小学館の図鑑NEO『[改訂版]きのこ』、小学館、2017年、52頁



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