ヒラギノショック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/10 04:08 UTC 版)
ヒラギノが一応の完成を見た頃、Mac OS Xに標準搭載する話が舞い込む。1書体九千数百字を2万字に拡張することが求められ、1年から1年半ほどの間に5万字を新たに制作することになった。2万字の字種が固まっていないため、作った文字が不要になったり、再度必要になったりすることがしばしばあり、とにかく大変だったと鳥海修は振り返っている。 2000年2月16日、Mac OS Xへのヒラギノ標準搭載が発表される。この日、MACWORLD Expo/Tokyo 2000のキーノートスピーチでスティーブ・ジョブズが画面いっぱいに映し出したヒラギノ明朝体W6の「愛」を指さし「クール」と言った。鳥海は著書などでこのことを印象深い思い出としてたびたび語っている。 Mac OS XがヒラギノOpenTypeを標準搭載するという知らせは、特にDTPにおいてLaserWriter II NTX-J以来、モリサワ書体を事実上の標準あるいは前提としてきたことからの転換(を迫る可能性があること)、また高品位印字のためにプリンタフォントを必要とする従来の在り方を変革するものと受け止められ、ヒラギノショックとも称された。 ヒラギノは、明朝体の発売から12年、Mac OS X搭載から4年経った2005年、グッドデザイン賞(コミュニケーションデザイン部門)を受賞した。 2010年からは、モリサワの年間ライセンス・MORISAWA PASSPORTを通じた提供が始まった。
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