セメンチング
読み方: せめんちんぐ
【英】: cementing
【英】: cementing
ケーシングのなかあるいは外側のアニュラスの部分にセメントを放置することをいう。 プライマリー・セメンチング(primary cementing)はケーシングが降入されたすぐ後にその外側のアニュラスの部分に施されるセメンチングをいう。これはケーシングの保護をしたり、生産層にほかの層からの流体が流れ込んでこないように隔離する役目を持っており、通常のケーシングに際しては必ず行われるものである。その作業はケーシング降入後直ちに開始され、地上でセメントを水で溶解(ジェット・ミキシング)しつつ、できたスラリーを直ちにセメンチング・ポンプでケーシング内に送入し、所定量に達したら、区切りの栓を間に入れてその上には泥水をポンプで送入することによって、ケーシング内のセメント・スラリーを管尻{かんじり}から外側のアニュラスに押し上げ、坑井を密閉放置してセメントを硬化させる。プライマリー・セメンチングが行われたあとで必要に応じて局所的に行われるいろいろなセメンチングはセカンダリー・セメンチング(secondary cementing)と呼ばれる。セカンダリー・セメンチングで最も多く行われるものはスクイズ・セメンチングである。これは所定の深度のケーシングの周りにセメントがないことが分かったとき、そのケーシングに孔{あな}を開け高圧力でセメントをケーシングの外側に押し出すことである。この目的はプライマリー・セメンチングで得られなかった目的を得るためとか、ケーシングに穴があいてしまったり、ねじの部分から漏洩{ろうえい}した場合、補修作業として行われる。その他のセカンダリー・セメンチングとしてはプラグ・バックがある。これは必要な場所にセメントを放置して下の層からの水を遮断したり、DST のときなどのように井戸を浅くする必要があるときに行われる。 |
セメンチング Cementing
坑井内の様々な箇所、あるいはケーシング内・外にセメント及び水あるいは添加剤を含む溶解水で作られたセメントスラリーを適用すること。セメントは、アルミナ・シリカ・ライム等からなり、水と混合すると化学反応で固化する。石油業界で用いられるセメントはAPIでクラスAからクラスHまで化学成分で規定されており、状況により使い分ける。セメンチングは、プライマリー及びセカンダリーセメンチングに分別される。プライマリーセメンチングとは、ケーシング降下後にケーシングアニュラス部(外側)にセメントを充填するセメンチングで、二栓式、マルチステージ、ライナーセメンチングなどが含まれる。その目的は、地層間の圧力や流体の分離とケーシングのサポートならびに保護である。セカンダリーセメンチングとは、その後の二次的なセメンチングで、裸坑あるいはケーシング内にセメントを充填するプラグバックセメンチングや特定の地層や間隙部にセメントを圧入するスクイズセメンチングなどが含まれる。一般にセメントスラリーは、セメンチングポンプで坑内にポンプされる。 | |
分野 | セメンチング |
同義語 | |
関連用語 | プライマリーセメンチング, セカンダリーセメンチング, セメント, セメントスラリー, プラグバックセメンチング, スクイズセメンチング |
類似語 | |
略語 | CMTG |
セメンチングと同じ種類の言葉
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