スティリコの石棺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/11 08:26 UTC 版)
「サンタンブロージョ教会」の記事における「スティリコの石棺」の解説
身廊北辺の説教壇の下にある、4世紀後半に製作されたスティリコの石棺の素材は大理石で、高さ170、幅が230、奥行き150(単位はセンチメートル)というサイズをもつ。この石棺の図像には「使徒たちの集会」、「イサクの犠牲」、「ノアの方舟」、「エリヤの昇天」といった、キリスト教芸術でおなじみのモチーフが採用されているものの、その表現方法には「異教的」な芸術表現の伝統も見られ、キリスト教芸術の変遷を示す好例とされる。石棺の蓋の狭いスペースにも4面すべて彫刻が施されており、余白は見当たらない。 説教壇の下にあり、近くまでの立ち入りはできないため、間近で見学することはできない。元々は当時の誰かの棺であったが、18世紀になってからテオドシウス1世配下のスティリコという武将の名を冠して呼ばれるようになった。 バチカンにあるバチカン美術館のひとつ、ピオ・クリスティアーノ美術館(イタリア語版)にも本石棺のレプリカが存在する。
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