ジニ係数
ジニ‐けいすう【ジニ係数】
ジニ係数(じにけいすう)(Gini coefficient)
所得や市場占有率(シェア)など全体の中での個々の間にある格差の大きさを示す指標として使われている。1936年にイタリアの統計学者ジニが考案した。
ジニ係数は0から1までの値を取る。ジニ係数が0の状態は、すべての人が同じ所得を得ている完全平等の社会で、所得の格差は存在しない。一方、ジニ係数が1の状態は、たった一人ですべての所得を独占している完全不平等の社会を表す。
一般に、勝ち組と負け組に二極化されていく社会では、ジニ係数が上昇する傾向にある。
厚生労働省の所得再分配調査による日本のジニ係数は、1980年の0.32から2001年には0.38まで上昇している。小泉内閣が推進する構造改革の痛みのひとつとして所得格差が広がっているとの指摘に対し、内閣府は人口構造や世帯構成の変化を理由に所得格差の広がりを認めていない。
(2006.01.23掲載)
ジニ係数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/03 08:37 UTC 版)
ジニ係数(ジニけいすう、英: Gini coefficient)とは、データの不均等さを表す統計値である。これは、社会における所得の不平等さを測る指標として使われることが多い。0から1で表され、各人の所得が均一で格差が全くない状態を0、たった一人が全ての所得を独占している状態を1とする。ローレンツ曲線をもとに、1912年にイタリアの統計学者、コッラド・ジニによって考案された。それ以外にも、富の偏在性やエネルギー消費における不平等さなどに応用される。
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