ダルベール:オルガンのためのパッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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ダルベール:オルガンのためのパッサカリアとフーガ ハ短調 BWV 582 | Passacaglia und Fuge für Orgel c-moll BWV 582 |
作品解説
自らが名オルガニストとして巨匠の名を欲しいままにしたバッハのオルガン作品で最も重要な作品。
パッサカリアの形式により、曲頭8小節のテーマが足鍵盤のソロで壮重に奏されるとそれをもとに次々に20回も対位法的な変奏が行われる。この変奏はまさにバッハの作曲法のショーウィンドーであり途切れることなく沸き上がる楽想は聴く者を引き付けずにはおかない。バッハのこの野心的な作品は20回目の変奏の後、そのままパッサカリアの主題の前半4小節をテーマとしたフーガとなる。自由に移調していくフーガを終結部とすることで通常のパッサカリアの単調さから見事に解放されたのである。
オイゲン・ダルベール(1864-1932)は、兄弟子タウジッヒが若くして亡くなった後、リスト最高の弟子とされたピアニスト、作曲家であり晩年には若きウィルベルム・バックハウスの師ともなった。現在その作品はめったに演奏されないが、ここではバッハの足鍵盤を伴うこの壮大なオルガン作品を極めて誠実かつ慎重にピアノに移しており、ピアニストしての巨匠性を発揮している。
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