ウィリアム・ペンとは? わかりやすく解説

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ウィリアム・ペン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/29 23:37 UTC 版)

ウィリアム・ペン(William Penn, 1644年10月14日 - 1718年7月30日)は、イングランド植民地の政治家、宗教家(非国教徒)である。クエーカーペンシルベニア植民地総督を務め、イギリスの植民地だった現在のアメリカ合衆国フィラデルフィア市を建設しペンシルベニア州を整備した人物でもある。ペンが示した民主主義重視は、アメリカ合衆国憲法に影響を与えた。


  1. ^ ペンの入信は生きがいを見出せず、宮廷が身近にあるため快楽に流されやすい自身を自覚していたことをローの言葉で深く心に突き刺さったからといわれ、以後ペンは過去の自分と決別しクエーカーとして生きる道を選んだ。ヴァイニング、P76 - P80、岩井、P210。
  2. ^ ペンとホイッグ党はプロテスタント非国教徒の信教の自由という共通点はあったが、カトリックにも寛容であるべきかそうでないかの違いがあり、ペンは前者でホイッグ党は後者の立場を取っていた。このような違いでもペンはホイッグ党に接近、自身が世間から隠れカトリック教徒と疑いをかけられてもホイッグ党を応援した。岩井、P212 - P213。
  3. ^ 当時は文明化の名の下に先住民をキリスト教へ改宗させることが奨励され、ペンシルベニアの特許状でもチャールズ2世の改宗命令が明記されていた。にもかかわらずペンは決して先住民に改宗を強要せず、謙虚な姿勢を貫いて彼等と対等な関係で接した。マーカムに先住民の土地購入を委ねた際、彼に預けた先住民向けのメッセージで友好を呼びかけ、1682年にレニ・レナペ族らインディアンと交渉した時もそうした姿勢が見られ、イングランドのクエーカーへ宛てた1683年8月16日付の手紙で先住民を詳しく紹介、自ら方言を学び彼等の理解に努めるなど、非武装平和主義を貫いたペンの行動はインディアンの信頼を勝ち取り、両者の友好関係は長く保たれペンシルベニアは繁栄を迎えた。ヴァイニング、P201 - P203、P216 - P219、岩井、P221 - P223。
  4. ^ ペンのジェームズ2世への接近に対する世間の反感から、かつて噂されていた隠れカトリックの疑惑が再燃、敵からは変節漢だと非難され、味方のはずのクエーカーからも信用されなくなった。後世の歴史家はこのペンの動きについて、信教の自由実現にジェームズ2世と共通点を見出したと解釈、ペン自身も後にそうした趣旨の弁明を書いている。ヴァイニング、P242 - P243、岩井、P224。
  5. ^ 1699年、諸経費が積み重なり渡海出来ないほど財産がほとんどなかったペンは、アメリカ再上陸前にイングランドで自分の代理人だったフォードに2800ポンドの借金をして証文に判を押した。内容はペンシルベニアをフォードへ売却したことになっていて、これがフォード一族とのトラブルとなったが、ペンから大金を詐取したフォードの陰謀である見方と、ペンの金銭感覚の無さが招いた自業自得だとする2つの見方がある。ヴァイニング、P275 - P276、P297 - P298、岩井、P226、P232。
  1. ^ ヴァイニング、P2 - P25、岩井、P209。
  2. ^ ヴァイニング、P25 - P37。
  3. ^ ヴァイニング、P37 - P52。
  4. ^ ヴァイニング、P53 - P73。
  5. ^ a b c d e f g h 松村、P569。
  6. ^ a b 亀井、P100。
  7. ^ ヴァイニング、P74 - P96、岩井、P209 - P210。
  8. ^ ヴァイニング、P96 - P111、岩井、P210。
  9. ^ ヴァイニング、P112 - P120。
  10. ^ ヴァイニング、P121 - P136、岩井、P210 - P211。
  11. ^ ヴァイニング、P136 - P146、岩井、P210 - P212、P230。
  12. ^ ヴァイニング、P147 - P172、五十嵐、P30 - P31。
  13. ^ ヴァイニング、P172 - P191、岩井、P212 - P214。
  14. ^ ヴァイニング、P195 - P199、五十嵐、P31、亀井、P98、岩井、P210。
  15. ^ a b c 五十嵐、P32。
  16. ^ ヴァイニング、P199、P205 - P207、岩井、P217 - P220。
  17. ^ ヴァイニング、P199 - P201、五十嵐、P32、岩井、P212 - P217。
  18. ^ 亀井、P100 - P101。
  19. ^ ヴァイニング、P201 - P205、P207 - P219、岩井、P220 - P223。
  20. ^ ヴァイニング、P235 - P242、浜林、P159、岩井、P223 - P224。
  21. ^ ヴァイニング、P242 - P251、浜林、P160 - P162、岩井、P224 - P225。
  22. ^ ヴァイニング、P251 - P271、五十嵐、P33 - P34、岩井、P225。
  23. ^ ヴァイニング、P271 - P286、亀井、P101。
  24. ^ ヴァイニング、P281、P295。
  25. ^ Charter of Privileges Granted by William Penn, esq. to the Inhabitants of Pennsylvania and Territories, October 28, 1701, https://avalon.law.yale.edu/18th_century/pa07.asp 
  26. ^ ヴァイニング、P286 - P297。
  27. ^ ヴァイニング、P297 - P302。
  28. ^ The Liberty Bell, US History, https://www.ushistory.org/libertybell/ 
  29. ^ http://www.philadelphiafaithandfreedom.com/williampennstatue


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