アレキサンドリウム属渦鞭毛藻 [Dinoflagellate,Alexandrium]
麻痺性貝毒の原因になる渦鞭毛藻*の1属である。最外部に殻をもつ渦鞭毛藻(有殻種)で、現在までにアレキサンドリウ属には6種(A.tamarense,A.catenella,A.tamiyavanichi,A.minutum,A.ostenfeldii,A.acatenella)が麻痺性貝毒の毒化原因種として知られている。細胞はほぼ球形で藻種によって大きさは異なるものの、細胞長15-55μm、細胞幅13-50μmの範囲にある。また、細胞は鎧板とよばれるセルロースからなる殻に囲まれている。アレキサンドリウム属の多くの種は連鎖群体をつくるが、とくにアレキサンドリウム・タミヤバニチ(A.tamiyavanichi)では64細胞が連なった群体もあり肉眼で容易に確認できる。これらは世界的に広く分布するが、日本では前記の藻種のはじめより4種が知られ、その内はじめの2種は日本各地で出現し、貝類の毒化問題を引きおこしている。また、これらの渦鞭毛藻は内湾域で多量に発生する傾向がある。
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