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アバター (映画)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/05/20 10:15 UTC 版)
| アバター | |
|---|---|
| Avatar | |
| 監督 | ジェームズ・キャメロン |
| 脚本 | ジェームズ・キャメロン |
| 製作 | ジェームズ・キャメロン ジョン・ランドー ジョシュ・マクラグレン |
| 製作総指揮 | コリン・ウィルソン レータ・カログリディス |
| 出演者 | サム・ワーシントン シガニー・ウィーバー ゾーイ・サルダナ スティーヴン・ラング ミシェル・ロドリゲス ジョヴァンニ・リビシ |
| 音楽 | ジェームズ・ホーナー |
| 主題歌 | レオナ・ルイス 「I See You」 |
| 撮影 | マウロ・フィオーレ |
| 編集 | ジェームズ・キャメロン ジョン・ルフーア スティーヴン・E・リフキン |
| 製作会社 | ライトストーム・エンターテインメント |
| 配給 | 20世紀フォックス |
| 公開 | (ロンドンプレミア) |
| 上映時間 | 初公開版 162分 特別編 171分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 ナヴィ語 |
| 製作費 | $237,000,000[1] |
| 興行収入 | $760,507,625[2] $2,782,259,986[2] 156.0億円[3] |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| AllRovi | |
| IMDb | |
『アバター』(Avatar)は、2009年に公開されたジェームズ・キャメロン監督によるアメリカ映画。3D映像による劇場公開が、大きく取り上げられた作品。構想14年、製作に4年以上の歳月を費やして完成させた。世界興行収入は、歴代1位となる26億4000万ドル(約2385億円)を記録している。
『ダンス・ウィズ・ウルブズ』[4]、『At Play in the Fields of the Lord』、『エメラルド・フォレスト』[要出典]などの影響を受けているとされる。映画と同時に製作されたゲーム版では、別の主人公の視点でアバターの世界を体験することができる。
また、地球の環境問題を元に制作されており、特にカナダ・アルバータ州のタールサンド精製で起こったアサバスカ川の深刻な環境汚染がこの作品に大きなインスピレーションを与えたとされている[5]。
キャッチコピーは「観るのではない。そこにいるのだ。」これは、デジタル3Dの魅力を謳っている意味付けでもある。
目次 |
ストーリー
時は西暦2154年。人類はアルファ・ケンタウリ系惑星ポリフェマス最大の衛星パンドラで希少鉱物の採掘基地を開いていた。パンドラは地球の熱帯雨林を思わせる、密林に深く覆われた美しい未開の星であり、ジャングルには獰猛な野生動物たちと、ナヴィという人間型の種族が暮らしており、彼らがテリトリーとする森の奥には地球のエネルギー問題の解決の鍵となる希少鉱物アンオブタニウム[6]の鉱床があり、人間との間で小競り合いが発生していた。
人間はパンドラの大気で呼吸できないため、屋外での活動にはエグゾパックというマスクを着用する必要があった。また、原住民であるナヴィと意思を疎通し交渉するために人間とナヴィの遺伝子を組み合わせ作りあげた肉体アバターが用いられた。当初はこのアバターを使ってナヴィの人々に英語を教えたり、人間の文化などを伝えるプロジェクトもあったようだが映画開始の時点ではそのプロジェクトは頓挫しているようである[7]。
主人公ジェイク・サリーは、急死した双子の兄トミーの代役として急遽パンドラに派遣され、アバターの操縦者を務めることになった。元海兵隊員の彼は地球での戦闘で下半身不随になっており、パンドラでの任務の報酬で足の治療を受けるつもりだった。しかしパンドラでは、アバターのボディを借りている間だけ、再び歩ける体を取り戻す事に気づく。ジェイクは採掘基地の傭兵隊長と出会い、同じ軍関係者の誼もあり、ナヴィを偵察する密命を引き受けた。
ある日、アバターとしてフィールドワークに参加していたジェイクは仲間とはぐれ遭難し、ナヴィの女性ネイティリに助けられた。彼女は若くて美しく、そして勇敢な戦士であった。ネイティリの父である部族の長老はジェイクの元戦士[8]という経歴に興味を示し、シャーマンである長老の妻は、ジェイクの教育と訓練をネイティリに命じた。それは当初、ジェイクにとっても偵察に好都合だった。しかし、ナヴィと共に暮らし、パンドラの自然の神秘を知り、ナヴィに受け入れられてゆくにつれ、ジェイクはパンドラにおける人間の振る舞いの正当性について疑問を持つようになっていった。
一方、人間側は採掘の障害となるナヴィの存在に苛立ちを強めていた。平和的な解決を模索するジェイクだったが、人間とナヴィの対立はやがて避けがたい武力衝突へ発展していった。
登場人物
地球人(スカイ・ピープル)
- ジェイク・サリー:サム・ワーシントン (東地宏樹)
- 本作の主人公の元海兵隊員(伍長)。ベネズエラでの戦争で負傷し、脊髄を損傷したため下半身不随となっている。
- 軍人年金の額では治療を行うことが出来ず車椅子生活を余儀なくされていたが、アバター計画に参加するはずだった科学者の双子の兄トミーが強盗に襲われ急死したため[9]、高額な治療費をRDAが肩代わりすることを条件に兄の代理として計画に参加した。アバターとなってナヴィの生き方を学ぶうちにその素晴らしさに触れ、人類とナヴィとの間で重大な決断を迫られる。
- グレイス・オーガスティン博士:シガニー・ウィーバー (弥永和子)
- アバター計画を率いる植物学者。自然の破壊された地球に見切りを付けて15年以上パンドラの生態系研究に従事している。自らもアバターとなってナヴィとの融和の一環として、オマティカヤ族の村に学校を開き、文化交流と英語教育を行ったことがある。
- 当初はパンドラ赴任のために専門的な教育を受けていたジェイクの兄の代わりに、素人同然でしかも海兵隊出身であるジェイクが派遣されてきた事を不満に思い[10]存在を疎んじていたが、彼がナヴィと交流できる事に気づいてからはその態度は徐々に変わっていく。
- マイルズ・クオリッチ:スティーヴン・ラング (菅生隆之)
- 元海兵隊の大佐で、RDA社の傭兵部隊Sec-Opsを率いる。地球では何度も戦争を経験しているが、パンドラに来てすぐに顔に重傷を負い、今もその時の傷跡が残る[11]。地下に資源が存在するホーム・ツリーの制圧を目論んでおり、ジェイクにナヴィをスパイ・懐柔するように指示する。
- 足の不自由なジェイクに任務終了後は足の手術を約束する、目的を的確にこなした部下に「一杯おごるぞ」等、部下の面倒見は良く、約束事は必ず守る性格の持ち主。だがナヴィに対して理解を示さず「殲滅すべき敵」としか見ない好戦的な性格の持ち主でもあり、それゆえにジェイクらとは敵対することとなる。
- トゥルーディ・チャコン:ミシェル・ロドリゲス (杉本ゆう)
- 元海兵隊パイロット(大尉)。アバター計画の人員やアバターの輸送を担当する。
- パーカー・セルフリッジ:ジョヴァンニ・リビシ (難波圭一)
- RDA社の社員で鉱物資源開発の責任者。株主の顔色ばかり伺っている俗物。オマティカヤ族の村の襲撃直前、ナヴィを説得させる為にジェイクに最後のチャンスを与えるなど、必ずしも悪い人物ではないのだが、ナヴィの事を深く理解しようという意思はない。
- ノーム・スペルマン:ジョエル・デヴィッド・ムーア (清水明彦)
- 植物や自然を研究する人類学者。アバターとなりジェイクと行動を共にする。当初は自分を差し置いてナヴィとの交流に成功したジェイクを疎ましく思っていた。
- マックス・パテル博士:ディリープ・ラオ (村治学)
- アバターの開発者。
ナヴィ
- ネイティリ:ゾーイ・サルダナ (小松由佳)
- ナヴィの狩猟部族、オマティカヤ族の族長の娘。自身も強力な戦士。最初はジェイクに敵意を表すが、母モアトの命で彼にナヴィの生き方を教えるうちに惹かれ合っていく。
- エクステンデッド・エディションでは、姉のシルワニンが森の伐採を怒ってオマティカヤ族の数人の兵士達と共にブルドーザーに放火をした報復にRDA社の傭兵部隊に自分の目の前で惨殺された過去がある事がグレイスの話で明らかになっている。
- モアト:CCH・パウンダー (滝沢ロコ)
- ネイティリの母親。「エイワ」の神託を伝える巫女。ジェイクを部族に受け容れる事を薦めた。
- ツーテイ:ラズ・アロンソ (竹田雅則)
- オマティカヤ族の戦士でネイティリの婚約者。地球人への敵対心が強くジェイクと対立するが、後に共闘する。
- エイトゥカン:ウェス・ステュディ
- ネイティリの父親でオマティカヤ族の族長。ジェイクが初の「戦士層」出身のアバターである事に興味を持ち、オマティカヤ族に受け容れる。
- アクウェイ:ピーター・メンサー
- ナヴィの別の部族の族長。
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- ^ “Avatar”. The Numbers. 2009年12月20日閲覧。
- ^ a b “Avatar (2009)”. Box Office Mojo. 2011年4月4日閲覧。
- ^ 日本映画製作者連盟 2010年全国映画概況
- ^ 2009年8月に「タイムズ」紙とのインタビューで「『アバター』は『ダンス・ウィズ・ウルブズ』の宇宙版だ」と発言している。 ストーリー的には最後にナヴィ側が勝ち地球人が撤退する事を除けば、確かに非常に近い。
- ^ NHK BS1 BS世界のドキュメンタリー『岐路に立つタールサンド開発 ~カナダ 広がる環境汚染~ 後編』(2011年4月5日放送)
- ^ Unobtanium=「手に入れる事のできない」物質。サイエンスフィクション系の映画では良く「もの凄く手に入りにくく凄まじい価値のある鉱物」として登場する。
- ^ アメリカ大陸に移住した白人達が(彼等にも独自の文化あるのを無視して野蛮人だと決めつけていた)現地のインディアンを「文明化」させてあげようとした事をベースにしているのではないかと思われる。白人達は自分等と良好な関係を築いた部族を恩着せがましく文明化五部族などと呼称していたが、結局は彼等もアメリカ合衆国のインディアン政策の変更に伴い強制移住させられている。劇中ではパーカーがこの「恩着せがましい地球人(白人)」代表のような役割を演じている。逆にその交流を担当していたグレイスはナヴィの文化とパンドラの生態系にいたく感銘を受け、人間側の行動を批判的な目で見ている。
- ^ ジェイクはその時自分の事を「ジャーヘッド族の戦士」だと言っている(戸田奈津子の字幕では「海兵族」、日本語吹き替え版では「カイヘータイ部族」)。
- ^ トミーの死因は、オリジナル版と特別編では射殺であったが、エクステンデッド・エディションでは刺殺になっている。
- ^ ジェイクは赴任時パンドラの事はほとんど何も知らず、ナヴィ語すら話せなかったので無理もない反応だと言える。ただしジェイク本人が言うように、このように彼が「空っぽ(=無駄な知識を蓄えていなかった)」だった事がプラスに働く事となった。
- ^ 物語の時代での医療技術で痕も残さず完治できるが、油断した自分への戒めと、戦士らしくて気に入っているとの事でそのままにしている。
- ^ 元海兵隊大佐のクオリッチが、簡単には死なないと説明したが、元海兵隊員のジェイクは聞きながら「新兵を脅すのは奴らのいつもの手だ」と心中で語っているので、わざとオーバーな表現をした模様。
- ^ 地球の様子は、公式完全ガイドブックやエクステンデッド・エディションに収録されているもう一つのオープニングで垣間見る事ができる。
- ^ Jeff Jensen (2007年1月10日). “Great Expectations”. Entertainment Weekly 2007年1月28日閲覧。
- ^ a b c http://www.popularmechanics.com/technology/industry/4339457.html
- ^ “Cloudy with a chance of Linux: Canonical aims to cash in” (2010年3月26日). 2010年3月28日閲覧。
- ^ “The Day the Earth Stood Still” (2009年3月1日). 2010年3月28日閲覧。
- ^ “『アバター』が69億の興収でダントツ第1位!東海岸の大雪も客足に関係なし!-12月23日版【全米ボックスオフィス考】”. シネマトゥデイ (2009年12月24日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “Weekend Box Office Result for December 18-20, 2009”. Box Officie Mojo 2010年4月5日閲覧。
- ^ “アバター、タイタニック超え!歴代興収1位”. サンスポ. (2010年1月27日) 2010年4月5日閲覧。
- ^ “「アバター」公開5日で13億円突破、初登場1位獲得”. eiga.com (2009年12月28日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “『アバター』公開10週目で初のランクダウン!『パーシー・ジャクソン』が1位に!-3月1日版【映画週末興行成績】”. eiga.com (2010年3月1日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “Japan Box Office Index for 2009”. Box Officie Mojo 2010年4月5日閲覧。
- ^ “Japan Box Office Index for 2010”. Box Officie Mojo 2010年4月5日閲覧。
- ^ CGWORLD誌2010年7月号(ワークスコーポレーション)
- ^ “Avatar”. Rotten Tomatoes. 2010年4月5日閲覧。
- ^ “Avatar”. rogerebert.com (2009年12月11日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “The Buzz: Filmmakers React to Avatar”. SlashFilm (2009年12月21日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “Quentin Tarantino Adds Avatar to His Top 11 Films of 2009” (英語). FIRSTSHOWING (2010年1月19日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “押井守監督、『アバター』の完成度に衝撃!「10年かけても追いつけない」と完敗宣言でみんなで乾杯!?”. シネマトゥデイ (2009年12月26日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ 読売新聞国際面 2010年1月31日付記事
- ^ “中国で「アバター」宣伝禁止 国産映画保護、上映中止も” (2010年1月20日). 2011年1月27日閲覧。
- ^ 2010年・第67回ゴールデン・グローブ賞・ドンデッヂ映画情報
- ^ アバターに投票しないで…選考委員にメールスポニチ 2010年3月2日
- ^ “「アバター」DVDが4月に発売へ、3D版は来年”. ロイター (2010年3月17日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “'Titanic' Mastermind James Cameron's King-Size Comeback: Two Sci-Fi Trilogies”. MTV.COM (2006年6月29日). 2010年4月5日閲覧。
- ^ “『アバター』続編2作品も出演契約済み!サム・ワーシントンが心配なのは三部作の完成年月”. シネマトゥデイ (2009年12月1日). 2010年4月5日閲覧。