アジア大会での判定を巡って
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/02 03:41 UTC 版)
「ジュリー (柔道)」の記事における「アジア大会での判定を巡って」の解説
1998年12月にバンコクで開催されたアジア大会の63kg級決勝における木本奈美対中国の王顕波戦でも、判定を巡る騒動が起こった。この試合では木本が先に王の背負投で技ありを取られるが、終了とほぼ同時に王を払巻込で投げて、一旦は逆転の一本勝ちが宣せられた。しかし、木本の一本は試合終了後の技で無効だと中国側が抗議をすると、王も畳に座り込んでこの判定に抗議の意を示した。これを受けて、すでに畳から降りていた審判団がジュリーとこの試合について協議することになった。その結果、逆転の払巻込を時間外の技と判断すると、再び畳に舞い戻ってさきほどの一本を取り消した。かくして、この試合は王の勝利ということになってしまった。これに対して日本選手団は、IJF試合審判規定第19条fの6項にある、「一度、主審が試合者に試合の結果を指示したならば、主審と副審が試合場を離れた後には、主審はその判定を変えることができない。主審が間違って、違う試合者に試合の勝ちを指示したときは、2人の副審は、主審と副審が試合場を離れる前に、主審が間違った判定を直させなければならない。主審と副審とによる三者多数決によってなされたすべての動作や判定は、最終的なものであり、抗議は許されない。」という条項に明確に違反する行為であると抗議したものの、結果として受け入れられなかった。
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