『流刑者』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 16:50 UTC 版)
「テオドール・ド・バンヴィル」の記事における「『流刑者』」の解説
第二帝政下における芸術家、詩人の姿を神話的な形象をもって思考した詩集『流刑者』(1867)は、前記のバンヴィルに対する偏見を覆す詩集であるといえる。詩形はよりオーソドックスになっているが、もはや『女像柱』で見られた古典的で生硬な詩句は見られない。『綱渡りのオード』で探求した詩句が、ここではより本質的な主題において適用されているといえる。 詩形に対する探求は衰えず、『流刑者』以降バンヴィルはソネ、ロンデル、バラードといった定型詩のみで形成された作品を発表している。これらの実験は、16世紀以来の古い定型がどれだけ19世紀の現代に対応できるかという問いを含んでいる。
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