『トラフィック』と『パラード』と晩年
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「ジャック・タチ」の記事における「『トラフィック』と『パラード』と晩年」の解説
長編第5作は、比較的低予算の『トラフィック(Trafic)』(1971年)である。この作品は、ユロ氏が自動車デザイナーとなって、アムステルダムで開かれるモーターショーに向け、自ら設計したキャンピングカーを運転していくコメディ映画である。劇中ではモータリゼーションの発達やコミュニケーションの困難さを背景にしているが、あくまでもそれらは作品の背景であり、道中における日常的な渋滞や様々な事故に巻き込まれるユロ氏の姿がスマートに演出されている。 スウェーデンのテレビ局のために監督・脚本・主演したテレビ映画『パラード(Parade)』(1974年)がタチの遺作となった。2人の子供が訪れたサーカスを舞台に繰り広げられるショーの模様を温かいタッチで描いたコメディである。タチはサーカス団の団長を演じて、年齢を感じさせない達者な動きを見せている。 ジャック・ラグランジュと共同で執筆した『Confusion』や『イリュージョニスト』の脚本を残し、1982年11月4日、タチは肺炎のため死去した。
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