Intel 8086 データバスについて

Intel 8086

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/12 04:28 UTC 版)

データバスについて

8086の外部データバスは16ビットであるが、アドレッシングは8ビット単位で行われ、データバスの下位8ビットが偶数アドレス、上位8ビットが奇数アドレスとなる。

8086でシステムを構築する上で、従来からある8ビットCPU用の周辺チップ(8251英語版82558237英語版8259など)が多用されたが、これらのデータバスは8ビットであるため、8086に接続するには、8086のデータバスの上位もしくは下位8ビットのどちらかに接続することになった。

そのため、このような構成では、8086 CPUから見ると、周辺チップの連続するレジスタが偶数アドレスもしくは奇数アドレスのみにとびとびに割り当てられる格好となる。

PC-9800シリーズでは実際に上記のような構成になっており、I/Oマップが偶数アドレスと奇数アドレスで分断されている。 一方、外部データバスが8ビットの8088を採用したIBM PCではそのようなことはなく、8ビットの周辺チップは連続したアドレスに存在する。XTバスの拡張カードにより増設した機器も同様である。

そのため、後にPC/ATで16ビットのISAを採用した際に、8ビットの周辺機器をサポートするためにバス・サイジングの必要性が生じた。

また、PC-9800シリーズでも、PCカードのモデムなど、IBM PCシリーズ用に開発された8ビットの周辺機器をサポートする際に、バス・サイジングの必要性が生じた。

記念品

のちの2018年には、8086発売40周年を記念して、当時最新のCoffee Lakeマイクロアーキテクチャに基づくCore i7-8086Kを、限定品として発売している。Core i7-8086Kの最大周波数はインテルのCPUとしては初めて5GHzに達し[7]、8086のちょうど1000倍となっている[8]


  1. ^ 8086マイクロコンピュータ 1983, p. 86.
  2. ^ MC68000は8086よりも2年遅く登場し2倍以上のトランジスタを使っており、本来は同じ土俵で比べられるものではないが、しばしばライバル視される。
  3. ^ 詳細は86-DOS#PC DOS の誕生及びCP/M-86も参照のこと。
  4. ^ 参考までに、初代IBM PCはRAM 64KB(16KBモデルもあったが売れず)、初代NEC PC-9801はRAM 128KBだった。
  5. ^ ティム ジャクソン著 翔泳社刊 「インサイド インテル」より。
  6. ^ 沖電気製MSM80C86A-10(10MHz版)は1:1になっているなど、セカンドソースのメーカやクロック周波数によっては異なる場合もある。なお、インテルのi8086-1(10MHz版)では1:2である。
  7. ^ インテル「8086」発売40周年、限定版CPU「Core i7-8086K」を発表 CNET Japan、2018年6月6日(2020年6月14日閲覧)。
  8. ^ Core i7-8086K Limited Editionは50年のIntel史上最強のゲーミングCPU!? AKIBA PC Hotline!、2018年6月8日(2020年6月14日閲覧)。


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