COMIC快楽天 概要

COMIC快楽天

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/07 18:53 UTC 版)

概要

『漫画エロトピア』増刊号として創刊して以来、2003年5月号まで村田蓮爾が表紙の作画を担当。芳文社で『コミックmagazine』『漫画パンチ』などの劇画誌を編集していた平田昌兵初代編集長(後に社長)のカラーが色濃く出ていた『漫画エロトピア』とは正反対に、山崎公士初代編集長(現社長)の嗜好が色濃く出たスタイリッシュな誌面が特徴となっていた。

このジャンルでは性的アピールを前面に出した表紙が多いのに対し、創刊当時の本誌は異端な性的描写が少ないハイセンスで美麗なデザインで独自の評価を得ていた。本誌の成功から、姉妹誌の『変玉』がトレヴァー・ブラウン、『COMIC激漫』は寺田克也、『快楽天・星組』はOKAMAがそれぞれ表紙イラストを担当し、同業他社とは大きく異なるブランドイメージを形成していく。

一方で成年向け漫画誌と分かりづらく、子供が間違って買ってしまうなどという抗議が絶えなかったが、ワニマガジン社は毅然たる態度を示し、約9年間村田を起用し続けた。内容も性交渉だけに終始することなく、一般青年誌を意識したストーリー的に読み応えのある作品も多く、初期は性描写の無い作品も珍しくなかった。この時期の主力作家はOKAMAぢたま某文月晃陽気婢などが挙げられる。

2000年頃からの成人向け漫画のハードコア化に伴い、2003年6月号以降は成人誌らしく性的アピールの強いものとなり、表紙イラストも執筆陣からみやびつづるLINDA西安鳴子ハナハルなどが交代で担当するようになった[1]が、2019年頃から再び、フライなど専業イラストレーターの起用を行っている。

村田蓮爾を中心とした初期アート路線のイラストレーターや漫画家は、山崎編集長が2004年に創刊した『robot』などへ移行し、『季刊GELATIN『ひめ』シリーズなど、2013年まで独立路線を取っていたが、村田は現在も広告を除いた最後のページに "futuregraph" として一枚絵を掲載している。

成人向け漫画雑誌としては、2011年の時点で異例の32万部発行であった(公称[2])。これは一般誌である『ヤングチャンピオン』(25万部)や『ヤングアニマル』(19万部)を越え、『モーニング』(41万部)や『ビッグコミックスピリッツ』(37万部)や『ビジネスジャンプ』(37万部)などに並ぶ発行部数である。いわゆるコンビニ売り雑誌であり、主にコンビニエンスストアセブン-イレブンファミリーマート等)で販売されている。ただし、一時期はオンライン書店でも販売され、Amazonでは2006年3月号~2008年7月号に関してはマーケットプレイス(一般の出品者から言い値で購入する)より購入できた。販売されなくなったのは2008年7月1日に注文した商品をコンビニエンスストアの店頭で受け取れる「コンビニ受取」サービスを開始したことに伴いコンビニ売りの雑誌の取扱を縮小したためである。

2017年1月、オンラインストリーミングサービスのKomifloがデジタル配信を開始した。配信日は紙雑誌の発売日と同日となる。これは快楽天の正式なデジタル配信としては初めてのことである。

2019年8月号から、コンビニエンスストアでの成人向け雑誌取り扱い停止に伴い、成年マーク付きの書店向け雑誌となった。


  1. ^ a b COMIC快楽天 2014年10月号 (ワニマガジン社、2014年8月29日刊)
  2. ^ JMPAマガジンデータ 2010年10月1日~2011年9月30日より、以下同じ。「公称」は印刷証明付部数ではないもの。






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