2011年のフランスグランプリ (ロードレース) 概要

2011年のフランスグランプリ (ロードレース)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/19 14:03 UTC 版)

概要

125ccクラス

125ccクラス予選では、開幕から3連勝中のニコラス・テロルポールポジションを獲得、2番手にはチームメイトのエクトル・ファウベル、3番手には自身初のフロントローとなるルーキーのマーベリック・ビニャーレスが続いた[1]

日曜日の決勝では序盤はテロルがリードしていたが、ビニャーレスがファステストを織り交ぜながらのハイペースで追いつき、2台のマッチレースとなった。独走が難しいと判断したテロルはビニャーレスにトップを譲り一旦先行させる作戦に出たが、ビニャーレスもすぐにトップを譲り返す駆け引きが展開された。決着はファイナルラップの最終コーナー、トップを走行していたテロルがブレーキングミスを犯した隙を突いてビニャーレスがオーバーテイクを成功させ、僅か0.048秒差でグランプリ参戦4戦目にして初優勝を成し遂げた[2]。16歳と123日での優勝は、スコット・レディングマルコ・メランドリに次ぐ史上3番目の若さとなった[3][4]

3位には終盤に集団から抜け出したエフレン・バスケスが入り、シーズン初の表彰台を獲得した。4位にはヨハン・ザルコとのバトルを制したファウベルが入り、125ccクラス復帰後初めて1桁の順位でフィニッシュした。

尾野弘樹はこのシーズンワーストの23番グリッドからのスタートだったが、一時は13番手まで浮上。そのまま集団でのバトルを繰り広げたが、16位に終わりポイントを取り逃がした。

ポイントランキングではテロルがトップの座を維持、今回7位に終わったサンドロ・コルテセとの差を36ポイント、ザルコとの差を42ポイントに広げた[5]

Moto2クラス

Moto2クラス予選では、ステファン・ブラドルが開幕から4戦連続となるポールポジションを獲得、2番手にトーマス・ルティ、3番グリッドには高橋裕紀が続いた[6]

日曜日の決勝レース、序盤はフロントローの3人にフリアン・シモンを加えた4台でトップ集団が形成される展開となった。やがて6番グリッドからスタートで9位に落ちていたルーキーのマルク・マルケスがこの集団に追いつくと、残り4周となった22周目にトップに浮上、そのまま後続との差を広げてトップでチェッカーフラッグを受けた。このシーズンは自らのミスや他者の巻き添えで転倒・リタイヤが続きノーポイントのマルケスだったが、クラス4戦目にして初優勝を果たした。18歳と87日での中量級クラス(旧250ccクラスも含む)優勝は、ダニ・ペドロサ(18歳と202日、2004年南アフリカGP)を更新する史上最年少記録となった[7]

2位には高橋裕紀が入り、自身初めて2戦連続で表彰台に立った。3位にはブラドルが入り、ポイントリーダーの座を堅守。ランキング2番手に浮上したシモン(今回4位)との差を28ポイントに広げた。アンドレア・イアンノーネは1周目に転倒リタイヤとなり、トップから29ポイント差の3番手に落ちた[8]

MotoGPクラス

MotoGPクラス予選ではケーシー・ストーナーがシーズン3度目のポールポジションを獲得、以下マルコ・シモンチェリアンドレア・ドヴィツィオーゾダニ・ペドロサと続き、ワークス仕様のホンダ・RC212Vがトップ4を占めた[9]

日曜朝のウォームアップ走行では、アタックラップ中のストーナーがスロー走行中のランディ・ド・プニエにラインをふさがれたことに腹を立て、ド・プニエの肩を拳で叩いてしまう。この行為によりストーナーは罰金5,000ユーロを課されることとなった[10]

決勝では好スタートを決めたペドロサが先頭で1周目を終えるが、2周目にはストーナーがトップを奪還。以降ストーナーは後続との差を広げて独走態勢を築き、シーズン2勝目を挙げた。

2位争いは、ストーナーから遅れたペドロサにシモンチェリが追いつき、2台での争いとなった。だが18周目の7コーナー、インを突いたペドロサとアウトから進入したシモンチェリのラインが交錯し、2台は接触。ペドロサは転倒してしまい、その際に右肩を強打。鎖骨を骨折した。またこの接触が危険行為と判断されたシモンチェリにもライドスルーペナルティが課せられた。

2台の脱落により2位争いはホルヘ・ロレンソバレンティーノ・ロッシ、ドヴィツィオーゾの3台で展開された。だがロレンソはペースが上がらず、争いから脱落。ロッシとドヴィツィオーゾのイタリア人同士のバトルとなった。ラスト2周となったところでロッシが仕掛け一瞬2番手に浮上しかけるが、ドヴィツィオーゾはこれを死守。そのまま抑えきりシーズン初の2位表彰台を獲得した。3位のロッシもドゥカティ移籍後初の表彰台を獲得した。

ペナルティを受けたシモンチェリは7番手にまで落ちるが、その後追い上げて5位でフィニッシュした。レース後ペドロサのマネージャーであるアルベルト・プーチは、「シモンチェリは以前から危険だと話題になっていた。彼は本当に無学なライダーだ」と強く批判した[11]。一方シモンチェリとチーム監督のファウスト・グレシーニは、「あれはレーシングアクシデントだった」と主張した[12]

青山博一はオープニングラップの1コーナーでコース外へと弾き出されてしまったものの、そこから追い上げ4戦連続のトップ10入りとなる8位でフィニッシュした。

ポイントランキングではロレンソがトップを維持。ストーナーが12ポイント差の2番手に浮上し、ペドロサは17ポイント差の3番手に落ちた[13]







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