結婚 日本における結婚の状況

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結婚

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 06:23 UTC 版)

日本における結婚の状況

未婚化・晩婚化についての結婚アドバイザー等の見解

平均結婚年齢は年々上昇し、未婚率も上昇しており、非婚化晩婚化が進んでいる。

その要因については、一般的には女性の高学歴化や社会進出(賃金労働者化)が言われてきた。女性が自身で相当程度の収入を得られる社会になったことで、「結婚しないと生きていけない」というような状況ではなくなったこと。

不況などの経済事由に伴う、育児の(男性が行う育児)困難。「大人だから結婚しなくてはいけない」という社会通念(結婚の強制)の希薄化。女性の社会的身分が男性と肩を並べるようになったことも、結婚・出産といった女性の側の一時的なリタイヤへの不安、等多岐にわたる。並びに結婚より子供だけを作るシングルファーザーなどの自治体での子育て支援などもある。結婚より代理出産

以下は、婚活アドバイザーとして、いくつも晩婚の男女を観察してきた白河桃子の見解を、一例として挙げる。

あくまでも婚期を遅くしてしまった男女の例であり、成人男女全体を科学的に統計をとった上に、社会学者等が研究・考察したものではない。

女性の視点から見て、男性と同居することの魅力の減少(男性の収入の不安定化)
男性の場合、収入が低くて将来の見通しが不安定だと、結婚率が低くなる[104]。結婚を安定させるだけの収入がないのに、結婚どころではない、ということである[105]。それはまた、自分が生きてゆくだけでも大変なのに、他の人を抱え込んで面倒を見ている余裕などない、まして子育てができるような見込みなど立たないということでもある。なお、女性の場合は、年収と結婚率に相関関係はみられない、とされた[106]。この現象は、1980年代から零細農家や小規模商店の男性が結婚できないという形で徐々に現れていたが、政府・自治体やマスコミでは「低収入の男性を差別することになる」としてタブー視され、触れられなかったという[107]
1990年頃までは、大多数の男性は年功序列制度により、若い間は収入が低くても将来収入が増える見通しがあり、収入及び将来が不安視されることはなかった。だが、1990年代に入り、ニューエコノミーへの転換やグローバル化の進展に伴い社会構造が変化した結果、少数の中心的労働者(大企業の正社員や一部の専門職)と、多数の非中心的労働者(非正規社員周辺的正社員など)が必要な状況へと変わっていった。この結果多数の男性が、収入が低くて将来の見通しが不安定な状態になり(フリーター派遣社員契約社員、名ばかり正社員など)、またそこから抜け出すことができず、結婚しづらい状況となった[107]
特に30歳代は男性の正規就業者の未婚割合が30.7%であるのに対して、非正規就業者は75.6%となっている[108]
男性の視点から見て、女性と同居することの魅力が減少
男性が低収入で結婚できない事例が挙げられはするが、それは物事の一面でしかない、とも白河はいう[109]
実際には、男性で正社員の職についていて収入が良くても、男性自身が結婚しない、結婚したがらないことも増えているというのである[105]。結婚に特にメリットを感じない、女性と暮らすことにあまりメリットが感じられない、としている男性が増えているのである[105]
現代では、家庭で自炊をしなくとも外食産業中食(なかしょく)、コンビニなどが発達しており、家事においても洗濯機炊飯器食器洗い機掃除機などの便利な家電製品があり、また発達もしているので、女性に頼らなくとも、男性だけで十分に快適な生活が成り立つので、独身男性の視点から見て、女性と同居することのメリットが減少しているとの指摘がある[109]
社会的圧力の減少
かつての日本には、「結婚して一人前」とする周囲からの社会的な圧力があった。たとえば、「結婚しないと 出世が遅くなる」ということが知られている企業も多く[109]、独身をつらぬこうとするだけで勇気が要ったほどであると白河はいう[109]。これには扶養義務を持たない「身軽な人間」を要職に就けることに企業経営者が抵抗を感じたという事情があり、社会的な「常識」のような圧力が、男性全般を、結婚適齢年齢までに結婚するように駆り立てていたというのである[110]。だが、現代では、男性はそのような社会的な圧力は受けていないと白河は指摘している[109]。また、圧力のある時代では、若手女性社員は男性社員のお見合い要員と見なされる風潮があり、企業が結婚相手をしばしば世話しており、結婚は企業が従業員を統制する手段でもあった。しかし現在、結婚話はセクシャルハラスメントとなる可能性がある[111]。こうして、男性の場合、いくらでも結婚の回避や先延ばしが安易になってきているのだという[109]
社内恋愛、社内結婚、お見合いの減少
岩澤美帆、三田房美の『日本労働研究雑誌』2005年1月号「職縁結婚の盛衰と未婚化の進展」などで指摘されていることだが、従来、社内恋愛は大切な出会いの場であった。ところが、就職氷河期が原因で女性社員も採用が減り、インフォーマルな付き合いも減ることにより、社内恋愛の機会が減少、機会の減少に伴い、社内結婚も減少したとした[112]。同じく、岩澤美帆、三田房美は、上記の社内結婚およびお見合い結婚の減少で、初婚率の低下のほとんどは説明がつくという[112]
女性の専業主婦志望と男性の共稼ぎ希望との齟齬。
「女性も収入をもたらして欲しい」との男性の望みに女性が気付いていないことや応えようとしていないと白河は述べる。女性が専業主婦を希望していることを嫌がる男性が統計的に見て増えてきており[113]、結婚後も、女性が労働し、収入を家庭にもたらして欲しいと考える男性が増えているのである。2005年の調査では、「妻には再就職して欲しい」の38%と「妻には主婦業および仕事で収入を得ることを両立して欲しい」の28%を合計すると、66%ほどの男性が、女性にも収入をもたらして欲しい、と思っている。それに対して、女性に専業主婦になって欲しいと望んでいる男性はわずか12%にすぎない。これは何も、女性に年収800万だの1000万円という高収入ではなく、手堅く仕事をして数百万円程度を稼いでくれることを男性は期待しているのだろう、と白河は分析している[114]。近年の日本の景気では、ひとりの人間が収入を100万円増やすことも至難であるので、女性の稼ぎの有無で、一家の収入や可処分所得の額が1.5倍や2倍ほども異なってきてしまう[114]
男性が女性に期待するコース
(出典:『結婚と出産に関する全国調査』国立社会保障・人口問題研究所、[113][115]
専業主婦 再就職 両立
1987年 37%程度 37%程度 10%程度
1992年 30%程度 44%程度 11%程度
1997年 20%程度 43%程度 18%程度
2002年 18%程度 47%程度 19%程度
2005年 12%程度 38%程度 28%程度
2015年 10%程度 37%程度 33%程度
専業主婦を志望する女性にとっては男性の収入が低く、将来の見通しが不安定だと結婚相手として認識しづらくなる、と山田昌弘は表現した[116]。但し、応えようとしない、つまりは専業主婦願望の女性統計や希望理由統計はないので、齟齬の大きさの実態は不明。
女性の結婚観の変化
白河桃子が指摘。『負け犬の遠吠え』(酒井順子著)、『だめんず・うぉ〜か〜』(倉田真由美著)により、結婚への意識と男性への意識(DVをはたらくなどのダメな男性を避けたい)が変化しているという[112]

注釈

  1. ^ 住民票で「夫(未届)」「妻(未届)」等の記載をすることが可能である。
  2. ^ これは懲罰的措置ではなく精神的治療に必要な期間とされている
  3. ^ ただし、女子については、2022年令和4年)4月1日から2024年令和6年)3月31日までの期間においては、2006年平成18年)4月1日以前に生まれており(2022年令和4年)4月1日の成人年齢引き下げの際に16歳に達しており)、成人年齢の18歳に達していない者については、親の同意を得て婚姻をすることができる(経過規定)。

出典

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