ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 00:56 UTC 版)
製作
クルーゾー警部を演じてきたピーター・セラーズが1980年7月に死去。それに伴い製作された総集編的追悼作『ピンク・パンサーX』(1982年)において、クルーゾーは海外での捜査中に行方不明となっている。本作はその続編で、行方不明のクルーゾーをコンピューターで選ばれたスレイ刑事が追跡する物語である。製作は『X』と併行して行われた。第1作の主要キャストであったデヴィッド・ニーヴン、ロバート・ワグナー、キャプシーヌが再登場するなど、シリーズの総決算的作品でもある。
本作はプロットが複雑で、不可解な部分も多い。その上、整形手術後のクルーゾーを演じたロジャー・ムーアがノンクレジットのサプライズキャストのため、解説記事が書かれる場合もムーアについて触れ難く、あやふやな記述になる傾向があった。それらの事情から、本作の内容については不正確な情報・解説が見受けられる。ストーリーの概略は上述の通りだが、以下に劇中で描かれたクルーゾーの消息と、世間の受け取り方について記す。
- クルーゾーはダイヤを盗んだ賊と伯爵夫人の売買交渉の場に踏み込んで賊に撃たれそうになるが、その前に夫人が賊を撃ち殺した。その後の詳しい経緯は不明だが、夫人と恋愛関係になったクルーゾーは警官の職も過去の半生も捨て、整形手術で某大物俳優そっくりの別人となり、夫人と暮らしている。しかし、手に入れたダイヤはシモーヌに奪われてしまった。
- 世間には「クルーゾーがダイヤの盗難犯で、整形手術で姿を変えたが、ダイヤ売買のトラブルで射殺された」と思い込ませた。クルーゾーの死体とされたのは、伯爵夫人に射殺された本当のダイヤ窃盗犯である。
- ドレフュスは死体がクルーゾーでないと思っているが、死体の指紋がクルーゾーと一致したと偽証した。ドレフュスにとっては実際のクルーゾーの生死は別にして、クルーゾーが死んだ事となって永遠に姿を消してくれるのがベストだったのである。
- ^ “Curse of the Pink Panther”. Box Office Mojo. 2018年11月25日閲覧。
- ピンク・パンサー5 クルーゾーは二度死ぬのページへのリンク