ティルヴィング ティルヴィングの概要

ティルヴィング

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/14 19:45 UTC 版)

ティルヴィングを手に入れるスウァフルラーメ

オーディンの血を引く王、スウァフルラーメがドヴァリン、ドゥリンという二人のドヴェルグを捕らえ、命を救うのと引き換えに黄金の柄で錆びることなく鉄をも容易く切り、狙ったものは外さない剣を作るように命じた。

ドワーフたちはこの要求を飲み剣を鍛えた。しかし彼らは去り際に、この剣が悪しき望みを3度は叶えるが持ち主にも破滅をもたらす呪いをかけたことを明かし、岩の中へ逃げ込んだ。

スウァフルラーメはティルヴィングを帯びて戦場におもむき勝利した。しかしアルングリムと戦ったときに剣を奪われ、これで刺されて命を落とした。その後アルングリムの息子アンガンチュールに受け継がれたが持ち主や近親者がこの剣により死んだ。

持ち主の変遷

スウァフルラーメ1
 
 
アルングリム2
 
ユウフラ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アンガンチュール311子
 
 
ヘルヴォル4
 
ホーフンド
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アンガンチュールヘイズレク5
 
ヘルガ
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
アンガンチュール6ヘルヴォル
  1. ドヴェルグにティルヴィングを作らせるがアルングリムとの戦いで奪われ殺害される。
  2. スウァフルラーメを殺し、王女ユウフラを略奪する。
  3. 王女インゲボルグへの求婚を巡って決闘、相討ちとなりティルヴィングと共に葬られる。
  4. 父アンガンチュールの墓を暴きティルヴィングを手に入れる。
  5. 人を殺して追放される際に母ヘルヴォルからティルヴィングを与えられる。後年オーディンの怒りを買い奴隷に殺害される。
  6. 父ヘイズレクの復讐を果たしティルヴィングを取り戻す。

※イタリック体は女性。


注釈

  1. ^ この性質から不用意に鞘から抜かれると、兄弟や仲間の誰かを斬らざるを得なくなるという状況も起こった。

出典

  1. ^ 谷口訳 (1973), 索引8頁ではチュルヴィング菅原 (1984), p. 316(索引)ではテュルヴィンググレンベック & 山室訳 (2009), p. 19ではテュルフィング。他、ティルフィング、テュルフングなどの表記もみられる。Tyをテュ/ティ/チュ/チのいずれにカナ転写するか、またfiをヴィ/フィのいずれにカナ転写するかで表記の揺らぎがみられる。
  2. ^ tyrfingr sb. m., tyrfingur (ONP)”. Dictionary of Old Norse Prose英語版. コペンハーゲン大学. 2023年8月15日閲覧。; The Old Norse World :: tyrfingr (noun m.) ‘[sword]’”. Skaldic Poetry of the Scandinavian Middle Ages英語版. 2023年8月15日閲覧。
  3. ^ 松下正雄、p.181。


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