ゴジラ S.P <シンギュラポイント>
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/11 06:00 UTC 版)
登場人物
- 神野 銘(カミノ・メイ)
- 声 - 宮本侑芽[5]
- 本作品の主人公の1人。存在しない物質で構成された存在しない幻想生物を考える学問「ビオロギア・ファンタスティカ」を専攻する大学院生で、ペロ2が勝手にまとめて投稿した論文を読んだ李が見初めるほどの才能を有する[13][16][17][18]。明るく朗らかな性格の持ち主で、忘れ物が多いなど天才らしからぬ抜けた側面も持つ[13][16][18]。
- 国際会議で不在だった笹本教授の代理として、旧嗣野地区管理局「ミサキオク」で突如鳴り始めたアラームの原因を調査依頼されたことが契機となり、ゴジラら怪獣たちとの戦いに関わる[19][16][18]。
- ペロ2(ペロ・ツー)
- 声 - 久野美咲[5]
- メイがオオタキファクトリーのホームページよりダウンロードしたユン開発のコミュニケーション支援AI「ナラタケ」より生まれた犬型人工知能[18]。名称はかつてメイが飼っていた犬の名前に由来する。メイのPCに住み着き、彼女をサポートする[19]が、メイの考察を整理した研究ノートを勝手に共著『幻想生物学序説』[注釈 1]としてアップしたりと明らかに独自の自我が芽生えているかのような動きを見せている[21]。第3話では洗濯物を心配するメイのために監視カメラにアクセスしようとした際に、オオタキファクトリーの作業ロボットにハックしてボディを獲得したことでラドンに襲われていた彼女たちを助け[22]、第6話でドバイにてシヴァ共同事業体より自律行動可能な移動用の筐体を与えられる[23]。
- 最終話にて超時間計算機の深部に潜入して最強のジェットジャガーを作るためのプロトコルを計算し、ゴジラウルティマ戦で機能停止状態となっていたジェットジャガーと一体化したことで巨大化を果たした[24]。ゴジラウルティマとの交戦の末、原子ビームによって破壊されかけるが、完成型オーソゴナル・ダイアゴナライザーによってゴジラウルティマ諸共巨大な青い結晶となり爆発した[24]。
- 有川 ユン(アリカワ・ユン)
- 声 - 石毛翔弥[5]
- 本作品の主人公の1人。何でも屋の側面を持つ町工場「オオタキファクトリー」に勤務するエンジニア兼プログラマー[13][18]。24歳[25]。プログラミングやロボット製造など多くのことに精通し、ナラタケに代表される高度支援AIを開発し、第25回繰り返し囚人ジレンマコンテスト世界大会で1位を獲った経歴をもつ[25][18]。常に冷静で人との接し方に難のある性格である一方、有事の際は自ら危機に立ち向かう勇気をもつ[11]。
- 幽霊屋敷と噂されるとある無人の洋館の調査依頼をおこなったことがきっかけで電波を発する怪獣の存在を知り、メイ同様怪獣と関わることになる[19][18]。
- キャラクターイメージは当初、今時のようなダウナーメガネで、髪型は現在と変わりないが体型がガリガリであり、監督から天然パーマのリテイクが入ったため、現在のような少しモサ感があるものとなった[20]。
- ユング→ジェットジャガー
- 声 - 釘宮理恵[5]
- ペロ2同様「ナラタケ」から生まれた人工知能の1つ[26]。ユンのスマートフォンにナラタケがインストールされたことで個性化し、冷静な性格と優れた情報整理能力を活用してユンをサポートする[13][18]。7話で無人化されたジェットジャガーのAIとして移植され、その際にユンに改名されて以降ジェットジャガーを名乗る。ジェットジャガーになってから青空を見上げながら体を得たことに思いをはせたり、子供の遊びに付き合ったりと独自の感情や人格に近いものが形成され始めているかのような動きを見せている[27][26]。
- 第11話にて強制的再起動による自動アップデートを突如として複数回繰り返しており、最新バージョンに生まれ変わるため、その都度ブートローダーがブートローダーを呼び出して、プロトコルを設定していた[24][28]。その影響で幼児化し、ラドン戦で再起動するも、戦いを終えた後に再び機能を停止する[24][28]。
- 加藤 侍(カトウ・ハベル)
- 声 - 木内太郎[5]
- オオタキファクトリーの職員でユンの相棒。メイとは高校時代の同級生であり、彼女を含めて周囲から「バーベル」とあだ名されるほど筋トレが趣味[19][29][18]。
- ジェットジャガーを製作し、整備・修理を行うほか、ラドンを誘き寄せるためにジャイロを改造して電波発信機を取り付けた[29]。
- 大滝 吾郎(オオタキ・ゴロウ)
- 声 - 高木渉[5]
- 「おやっさん」の愛称で呼ばれるオオタキファクトリーの社長[13][30][18]。特許や資格、納品実績を多数保有する世界的科学者である一方、UFOや未確認生命体に目が無く、若いころから宇宙人襲来を予見して裁判沙汰を起こしてきた変人[13][18]。ひらめきや勘に優れ、昔気質だが積極的に最先端技術を受け入れるところがあり、本編開始時は私財を投じてジェットジャガーを製造する[13][30]。
- 金原 さとみ(カナハラ・サトミ)
- 声 - 竹内絢子[5]
- オオタキファクトリーの事務を務めるパンク風の女性[19][18]。普段は飄々としているが、性格は温厚で人当たりの良い人物。水引作成が趣味だが、その私生活は謎である[30]。
- ユン、おやっさん、ハベルの不在時はオオタキファクトリーの留守をしており、彼らをサポートする[30]。
- 佐藤 隼也(サトウ・シュンヤ)
- 声 - 阿座上洋平[5]
- 外務省から「ミサキオク」内偵のために主任職員として出向してきた官僚[13][31][18]。上司の金子にミサキオクのことについて調査報告している[31]。山本の導きでミサキオクの地下に安置されていた巨大生物の骨の存在を知ったことをきっかけに、日本や世界各地で頻発する怪獣出現の原因を独自に探り始め、その過程で葦原道幸の過去をも探ることになる。
- 山本 常友(ヤマモト・ツネトモ)
- 声 - 浦山迅[5]
- 佐藤の現上司で、「ミサキオク」の局長[19]。不敵な笑みをいつも浮かべており、当たり障りのない発言とゴマすりを得意とするなど腹の底が分からない人物[31]。
- 鹿子 行江(カノコ・ユキエ)
- 声 - 小岩井ことり[5]
- 外務省国際情報統括官組織第零担当情報分析員で、外務省における佐藤の上司[19][32]。松原のことを「美保ちゃん」と呼ぶなど旧知の仲である[32]。スティーブンから持ち掛けられたアーキタイプの開発事業への出資を検討するために、葦原を調査する[32]。
- かつて内閣官房機密費で運用される部署にいたことから、国家機密に詳しい[32]。
- 海 建宏(カイ・タケヒロ)
- 声 - 鈴村健一[5]
- 独立自営ジャーナリストを自称する素性不明の男[19][32]。最初はメイに接触して彼女に李からの招待状とアーキタイプを渡し[32]、李が滞在しているドバイへ行くよう勧めた。
- その後はラドンとアンギラスの一件について調査を行っており、その際にユンやハベルと出会う。
- 第11話では武装した部隊を率いてミサキオクの地下から巨大生物の骨を運び出し、インドへ移送した[32]。
- 李 桂英(リー・ケイエイ)
- 声 - 幸田夏穂[5]
- 国際的合弁会社「シヴァ共同事業体」に出向している計算化学を専門とする顧問研究員[19][33]。葦原の研究資料を基に、アーキタイプについての研究を行っている[18]。
- ペロ2がネットにアップしたメイの論文を見たことがきっかけで彼女を短期滞在型研究員としてドバイへ招聘し、彼女と共に葦原が残した「特異点」と「破局」についての謎を解こうとする[21][18]。だが、ロンドンからインドへの移動時にラドンの襲撃を受けて死亡する[33]。
- マキタ・K・中川(マキタ・ケー・ナカガワ)
- 声 - 手塚ヒロミチ[5]
- 李の用心棒兼執事[19][33]。インドの空港にメイを送り届け、日本にいる鹿子にオーソゴナル・ダイアゴナライザーを届けた[33]。
- ベイラ・バーン(通称BB)
- 声 - 置鮎龍太郎[5]
- インドに新設されたウパラ研究所の研究部長[19][18]。自分よりも賢い人を嫌うなど、優秀でプライドが高い[34]。李とは知人。熱狂的な葦原の支持者で、彼女同様葦原の研究資料を基に紅塵の研究を行っている[34][18]。
- 破局の際には、オーソゴナル・ダイアゴナライザーを独断で世界各地に送ったため、研究所から追われるようになる[34][28]。
- リーナ・バーン
- 声 - 小野寺瑠奈[5]
- BBの娘。父親に似て肝の据わった好奇心旺盛な少女[19][34]。
- オーソゴナル・ダイアゴナライザーをマキタに渡し、BBの元へメイを送った[34]。
- 松原 美保(マツバラ・ヨシヤス)
- 声 - 志村知幸[5]
- 陸上自衛隊一佐[19]。ゴジラ上陸後は駆除作戦の指揮を執る。
- ティルダ・ミラー
- 声 - 磯辺万沙子[5]
- シヴァ共同事業体の代表[19][27]。BBや李を利用して紅塵を研究し、オーソゴナル・ダイアゴナライザーを開発するが、人命よりも完成を優先し、曖昧な予測である破滅は二の次としか考えていない[27]。
- サルンガが地上に出現しようとした際には、BBが脱出する前に障壁を閉じる命令を下す非情な一面も持つ[27]。
- マイケル・スティーブン
- 声 - 三宅健太[5]
- ティルダと協力関係にあるイギリス保守第一党政治家[19]。何事も卒なくこなす典型的なエリート政治家[27]。
- 新素材を用いた兵器開発を推奨する立場にある[27]。ティルダとは仲が悪く、BBが彼女の元から逃げた際には彼らをシヴァ中枢へと繋がる遺跡へと送り届けた[27]。その際にカイとも協力関係にあると思われた[27]。
- 葦原 道幸(アシハラ・ミチユキ)
- 声 - 井上和彦[5]
- ミサキオクの創設者。ミサキオクの漁村に生まれ、幼少期に巨大な生物が赤い海から出現するのを目撃し、探し出したその骨を研究、監視するためにミサキオクを設立した[35]。50年前に紅塵やアーキタイプの研究を行っており[35]、その際に「特異点」「破局」と呼ばれるものを発見していた。計算爆発を50年前に起こして以来、現在は行方不明とされていた[36]。しかし、最終話エンドロール後のCパートの最終盤で姿を現し、製造中のロボゴジラを見上げ不敵に微笑む。また、約80年前に発生した赤潮の調査過程で発見した体内に紅塵を持つ特殊なクラゲに似た生物を研究していたことが判明する[35][21]。
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