カスパール・フォン・シュティーラー 讃美歌集の共編者

カスパール・フォン・シュティーラー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/24 04:27 UTC 版)

讃美歌集の共編者

1673年にヨハン・ギュンター・レーラーにより出版されたアイゼナハの讃美歌集の前文には、新しい詩を加え歌集をまとめた共編者の名前としてSpahteが挙げられている。これはシュティーラーの実りを結ぶ会での名前である[2]

Der teutschen Sprache Stammbaum und Fortwachs

シュティーラーによるDer teutschen Sprache Stammbaum und Fortwachs(ドイツ語の系譜と繁栄)(1691年)は、それまでにない規模のドイツ語の辞書であり、今日でも注目に値するものである。「カスパール・シュティーラーの辞書は、現代の辞書学の始まりに位置している。これは、ドイツ語の語彙の包括的な記録の最初の試みであり、最初は主にラテン語の訳として辞書に取り入れられたのであった。」[7]

辞書は、実りを結ぶ会の他の会員との緊密な調整のもとで誕生した。ドイツ標準語への発展はまだ完了しておらず、その会の文法家は、矛盾のない規則体系を定めることを主な課題と考えていた。シュティーラーも語彙に関して似たようなことを考えており、そのため各見出し語は文法的に定められた。名詞には性と複数形(不明瞭な場合は単数属格も)が記され、強変化動詞には基本形が記された。

シュティーラーには純粋主義があり、外来語においてはできる限りのドイツ語の語根を探している。シュティーラーは、Naturという言葉はドイツのUrに由来し、したがって「nach dem Ur(wesen)」(Urなるものに向かって)を意味すると主張している。明らかな語源であるラテン語naturaについては記述していない[8]

シュティーラーの関心は、特にドイツ語の造語法に向けられた。この際、造語の可能性を掘り進めている(例えば、動詞の語幹と接辞との組合せを、当時の文献にその用例がないにもかかわらず、見出し語に取り入れている)[9]。この際にあげられている言葉の意味は、あまり体系的でない[10]

作品


  1. ^ a b c d Deutsche Biographie - Stieler, Kaspar von (seit 1705)”. 2021年4月24日閲覧。
  2. ^ a b c d e f Conrad Freyse: Johann Sebastian Bachs erstes Gesangbuch. In: Jahrbuch für Liturgik und Hymnologie Vol. 6 (1961), pp. 138-142
  3. ^ Kaspar von Stieler - Deutsche Digitale Bibliothek”. 2021年4月24日閲覧。
  4. ^ Stieler, Kaspar, Biographie - Zeno.org”. 2021年4月24日閲覧。
  5. ^ a b Fritz Rollberg: . In: . 7. Jg. Gustav Neuenhahn, Jena 1938, S. 65–74.
  6. ^ 特記のない限り、伝記の内容はIsing 1968、II-Vによる。
  7. ^ Ising 1968, XV を参照。
  8. ^ Ising 1968, XI を参照。
  9. ^ Ising 1968, X 以下を参照。
  10. ^ Ising 1968, XI 以下を参照。


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