エールステ・ディヴィジ エールステ・ディヴィジの概要

エールステ・ディヴィジ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/04 10:21 UTC 版)

エールステ・ディヴィジ
加盟国 オランダ
大陸連盟 UEFA
創立 1956
参加クラブ 20
リーグレベル 第2部
上位リーグ エールディヴィジ
下位リーグ トゥヴェーデ・ディヴィジ
国内大会 KNVBカップ
最新優勝クラブ ヘラクレス・アルメロ (3回目) (2022-23)
最多優勝クラブ フォレンダム (6回)
テレビ局 ESPN英語版
Veronica TV英語版
公式サイト 公式サイト
2023-24

リーグの名称は、スポンサーであるオランダの台所製造企業のブランド名を冠して「ケウケン・カンピウーン・ディヴィジ」と呼称される。以前はベルギーのビール醸造会社がスポンサーで「ジュピラーリーグ」と、職業別電話帳の会社がスポンサーで「ハウデン・ヒッズ・ディヴィジ」[1] と称していた。なお、ベルギーのサッカーリーグは現在もジュピラーがスポンサーであり、こちらの呼び名はジュピラー・プロ・リーグである。

概要

エールステ・ディヴィジは基本的には20クラブで構成されており、2回総当りのホーム・アンド・アウェー方式で行われる。優勝クラブは自動的に翌シーズンのエールディヴィジに昇格し、代わりにエールディヴィジの18位(最下位)クラブが自動的に降格してくる。その他のエールステ・ディヴィジ8クラブとエールディヴィジ16位・17位のクラブが入れ替え戦(ジュピラーPO)に進出し、翌シーズンのエールディヴィジの枠を争う。

エールステ・ディヴィジからの降格・下部リーグであるフーフトクラッセからの昇格は、原則として認められていなかった。これはエールディヴィジとエールステ・ディヴィジのみがプロリーグであり、これより下のリーグはアマチュアリーグだったためである。しかし、2010-11シーズンからアマチュアクラブにもプロリーグ挑戦の門戸を開放することを目指し、トップクラッセを設立。初回のシーズンはエールステの最下位(19位[注釈 2])・FCオスがトップクラッセに降格した[注釈 3]

2012-13シーズンの2クラブの財政破綻を受け、KNVBは2013年夏にリーグ改革に着手。トップクラッセからアヒレス'29、エールディヴィジのリザーブからヨング・アヤックス、ヨング・PSV、ヨング・トゥエンテを加えた20チームでのリーグ戦に変更[2]。2015-16シーズンはヨング・トゥエンテが財政難からジュピラー・リーグを撤退したため、一時的に19クラブでのリーグ戦となった。

KNVBは2016-17シーズンから、オランダ・フットボールの新たなヒエラルキーの構成として『フットボール・ピラミッド』を導入。新設されるプロリーグとアマチュアリーグを繋ぐプロ3部リーグのトゥヴェーデ・ディヴィジ(18クラブ)と、ジュピラー・リーグの間での入れ替えが義務化される[3]

2019-20シーズンの4月24日、オランダ国内の新型コロナウイルス感染症の流行の影響により、2部史上初のリーグ打ち切りが発表された[4]。これにより、打ち切り時点で自動昇格順位にいた2部首位のSCカンブール・レーワルデンと2位デ・フラーフスハップエールディヴィジ昇格が消滅し、翌2020-21シーズンもエールステ・ディヴィジで戦う事になった。

入れ替え戦

エールディヴィジ

オランダ独特の方式を採用している。入れ替え戦参加資格は以下のように決定する。

  1. エールディヴィジ 16位
  2. エールステ・ディヴィジのピリオド・チャンピオン[注釈 4]4クラブ
  3. ピリオド・チャンピオン以外でレギュラーシーズンの順位 上位2クラブ
  4. 上記項目で判断したが、ピリオド・チャンピオンが該当なしであった場合や、ピリオド・チャンピオンが既にシーズン順位で自動昇格を得ている場合など、参加資格に空きがあるときはレギュラーシーズンの順位が上位であるクラブ[注釈 5]に資格を与える。
  5. 決定したエールステ・ディヴィジからの6クラブにはシーズン順位を元に1~6位の順位付けがなされ、入れ替え戦の際にその順位が使用される。

エールディヴィジの1クラブを合わせた全7クラブがエールディヴィジ1枠を賭けて、3ラウンドで争う。全ラウンドともホーム・アンド・アウェー方式で行われ、1勝1敗、あるいは2分けに終わった場合そのまま延長戦・PK戦を行って決着をつける。

  • 第1ラウンド
    • A - エールステ・ディヴィジの1位 vs エールステ・ディヴィジの6位
    • B - エールステ・ディヴィジの2位 vs エールステ・ディヴィジの5位
    • C - エールステ・ディヴィジの3位 vs エールステ・ディヴィジの4位
  • 第2ラウンド
    • D - Aの勝者 vs Bの勝者
    • E - Cの勝者 vs エールディヴィジの16位
  • 第3ラウンド
    • F - Dの勝者 vs Eの勝者

Fの勝者が来季エールディヴィジへ。

トゥヴェーデ・ディヴィジ

オランダではプロとアマの棲み分けが完全になされた伝統から、2009-10シーズンまではエールステ・ディヴィジとアマチュア1部(実質3部)のフーフトクラッセとの入れ替えは認められていなかったが、アマチュアクラブにも将来的なプロリーグ参入を目指せる環境づくりを提供することを念頭に、トップクラッセという新ディビジョンを発足。2009-10シーズンはエールステ・ディヴィジ最下位(19位)のFCオスが降格したのみだったが、2010-11シーズンからはエールステ・ディヴィジの最下位チームとトップクラッセの総合優勝チーム[注釈 6]とが自動的に入れ替わる。ただしトップクラッセの優勝チームには昇格の拒否権があり、その場合はプレーオフで敗退したクラブが昇格する。そのクラブも拒否した場合、入れ替えは行われない。

2016‐17シーズンからは3部リーグの「トゥヴェーデ・ディヴィジ」が発足したのに伴い、エールステ・ディヴィジの下位数クラブと、トゥヴェーデ・ディヴィジの上位数クラブが自動入れ替え、または入れ替え戦を行う。4部に格下げとなるトップクラッセとの入れ替えは、トゥヴェーデ・ディヴィジとの間が対象となる。


注釈

  1. ^ 「エールステ (Eerste)」とはオランダ語で1番という意味であるが、2部リーグである。
  2. ^ 当初20チームだったがハールレムがシーズン途中で経営破綻し、参加を辞退。それとの試合も無効扱いとなったため、19チームでの開催となった。
  3. ^ 2010年10月放映「FIFAフットボール・ムンディアル」より。
  4. ^ ピリオド・チャンピオンとはレギュラーシーズンの9~10節ごとにチャンピオンを決めるものである。既に前のピリオドでチャンピオンになっているクラブが、同シーズンに再びピリオド1位になった場合は、そのピリオド2位のクラブがピリオド・チャンピオンとなる。2位のクラブも既にピリオド・チャンピオンになっている場合は該当なしとなる。
  5. ^ 上記3で資格を得たクラブに続く順位のクラブ。
  6. ^ 土曜日組・日曜日組の予選リーグそれぞれの優勝クラブでのプレーオフの勝利チーム。
  7. ^ 日本のJ3リーグとほぼ同じモデルである。

出典



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