アラタカンガタリ〜革神語〜
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/12/18 03:41 UTC 版)
概要
主に少女漫画誌で執筆している渡瀬にとって初めての少年漫画誌での連載。異世界へと迷い込み、重大な使命を負うことになった少年の成長を描く。“天和国”(アマワクニ)と、現代の日本の2つの世界で、革とアラタ、2人の少年を中心に展開する。
連載スタート時の特筆すべき点として『サンデー』での連載予告・2008年44号の表紙・次号の予告、これらすべてに準主人公のアラタを使い、メイン主人公となる革の存在を伏せていた。革は第1話巻頭カラーの表紙にアラタとコトハの後ろに描かれたのみで、本格的な登場は第2話となる。アラタを主人公に見せる手法を使って連載が始まった[3]。
作者によるとこの作品の制作は連載開始の数年前から決定していたと述べているが、体調不良や他作品の連載のため2008年まで発表されなかった。本作に取り掛かったため渡瀬の同時連載作品は3本になったが、季刊作品の『ふしぎ遊戯 玄武開伝』の休載などで調整を取っている(その後、2013年に完結している)。スケジュールがきついことを承知で描いているのは「執筆と発表にはタイミングがあり、どれも今でしか描けないから」とコメントしている[4]。
2012年12月12日発売の『週刊少年サンデー』2・3合併号にて、テレビアニメ化が発表された。2013年4月より7月まで放送された。
2013年7月より通常の単行本に加え、設定変更・補完などの加筆修正がなされたリマスター版の発刊も行われている。発刊に至った理由として、10巻までを担当していた初代担当編集者からの本作に対する過度な干渉を作者自身のブログで発言した(現在は削除されている)[5]。この渡瀬の発言は話題となったが、その後、「私の意図とは離れたご意見があった」「《サンデー編集部との確執》という見出しもあったようですが、私個人は全く編集部にそのような考えや感情はございません。」と否定し、さらに詳しい経緯を発言している[6]。
二代目担当編集者になってからは関係は修復され、現在は、編集部に感謝していると発言したりなど和解している。2014年春から2015年夏にかけて約1年間休載した時も「編集部と揉めた」など様々な噂が流れたが、ドクターストップが掛かったことや母親が倒れたことなどで「休んでいただけ」と否定している[7][8]。
2016年8月、リマスター版の内容が「ほぼやり直しの別作品」となったことから、原作の「24巻に追いつくまで、『リマスター作業を先行する』」、「25巻シム編からは、リマスター版からの流れから展開」することを発表し[9]、『サンデー』での連載を長期間休載することになった。リマスター版は書籍版の他に2017年6月より小学館の漫画アプリ『マンガワン』でも配信している。
2021年5月、『週刊少年サンデー』25号より、リマスター版13巻の続き(第244話)から連載を再開[10]。今後は通常コミックスの25巻以降から発行されず、本誌掲載分はリマスター版に収録されることとなった[11]。31号までは通常コミックス24巻の内容(リマスター版14巻収録予定の内容)であったが、32号からは新作展開となった[10]。その後、『週刊少年サンデー』2022年21号まで連載を続け、以降は『サンデーうぇぶり』へ移籍することが発表された[12]。作者の渡瀬は、移籍の理由について「理由は「体調」です。ウェブなら、辛い時すぐ休めます。雑誌は数ヶ月前から台割を組む為、休めば迷惑が掛かります。」と、自身のTwitterで明かしている[13]。
2023年11月1日、サンデーうぇぶりに最終話を掲載、完結した[14]。
注釈
- ^ 「アラタカンガタリ〜革神語〜」としての連載は2015年39号が最後。約5年半の休載を挟み、2021年25号から「アラタカンガタリ〜革神語〜 リマスター版」として連載している。
- ^ 作者の渡瀬は、リマスター版としての連載を続けるため、「アラタカンガタリ〜革神語〜」の25巻以降は販売されないとしている。
- ^ リマスター版自体は2013年7月から刊行されているが、週刊少年サンデーには、リマスター版第13巻の続きである、第244話から掲載された。
- ^ 男装している間、彼女が女であることを知ったのは水浴びする姿を目撃したコトハと、風呂でバッタリ会ってしまった革のみ(リマスター版ではコトハのみ)。
- ^ 体はあくまでも死体がゆえに攻撃を受けても痛みを感じることはない。
出典
- ^ 単行本3巻カバーの作者コメント
- ^ “アラタカンガタリ:「ふしぎ遊戯」の渡瀬悠宇人気マンガが13年春にアニメ化”. MANTANWEB. (2012年12月12日) 2022年3月19日閲覧。
- ^ 単行本2巻196頁
- ^ 『ふしぎ遊戯 玄武開伝』9巻。
- ^ おたくま経済新聞 (2014年1月23日). “漫画家・渡瀬悠宇「読者の皆様には生き証人になって頂きたい」―革神語初代担当編集との確執を告白”. おたくま経済新聞. 2018年3月28日閲覧。
- ^ 素直に思うこと。
- ^ もはや打ち方忘れたくらいの間
- ^ 明日です❗️❗️
- ^ a b c 渡瀬悠宇 (2016年8月7日). “いろいろ始動…予定!!”. アメーバブログ. 2018年5月2日閲覧。
- ^ a b 渡瀬悠宇 (2021年5月22日). “無事に復活しました”. アメーバブログ. 2021年7月22日閲覧。
- ^ 渡瀬悠宇 (2021年5月14日). “連載復帰&配信などの近況をば。”. アメーバブログ. 2021年7月22日閲覧。
- ^ “「アラタカンガタリ」サンデーうぇぶりに移籍、「ふしぎ遊戯」の無料公開も”. コミックナタリー (ナターシャ). (2022年4月20日) 2022年4月20日閲覧。
- ^ 渡瀬悠宇 [@wataseyuu_] (2022年4月20日). "【うぇぶり移行】の件ですが、理由は「体調」です。". X(旧Twitter)より2022年4月27日閲覧。
- ^ “357. 最終話 「革神語」”. サンデーうぇぶり. (2023年11月1日) 2023年11月1日閲覧。
- ^ 単行本5巻188頁
- ^ a b リマスター版5巻366頁
- ^ リマスター版5巻369頁
- ^ リマスター版5巻367頁
- ^ リマスター版10巻35頁
- ^ リマスター版1巻153頁
- ^ 渡瀬悠宇 (2013年7月19日). “スマホ充電中で写メが送れぬ”. 2018年7月25日閲覧。
- ^ a b c 単行本22巻2 - 3頁
- ^ リマスター版2巻236 - 237頁
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月8日). “《革神語》(1)…”. Twitter. 2018年4月28日閲覧。
- ^ 2巻の設定資料より。
- ^ a b リマスター版5巻371頁
- ^ リマスター版6巻75頁
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月8日). “《革神語》(4)…”. Twitter. 2018年4月24日閲覧。
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月10日). “《革神語》(15)…”. Twitter. 2018年4月24日閲覧。
- ^ リマスター版6巻307頁
- ^ リマスター版6巻330 - 334頁
- ^ 4巻の設定資料より。
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月8日). “《革神語》(5)…”. Twitter. 2018年4月28日閲覧。
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月9日). “《革神語》(13)…”. Twitter. 2018年4月24日閲覧。
- ^ 単行本18巻37頁
- ^ 単行本11巻146 - 147頁
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月10日). “《革神語》(14)…”. Twitter. 2018年4月28日閲覧。
- ^ リマスター版8巻270 - 274頁
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- ^ 8巻の設定資料より。
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月8日). “《革神語》(3)…”. Twitter. 2019年5月29日閲覧。
- ^ 渡瀬悠宇 (2015年10月9日). “《革神語》(11)…”. Twitter. 2019年5月29日閲覧。
- ^ 単行本11巻114頁
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- ^ 単行本18巻46頁
- ^ 単行本24巻184 - 185頁
- ^ a b 単行本23巻14頁
- ^ 単行本20巻88頁
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- ^ リマスター版11巻97頁
- ^ 単行本24巻97頁
- ^ 単行本24巻182頁
- ^ 単行本24巻99頁
- ^ a b リマスター版7巻205頁
- ^ リマスター版8巻211頁
- ^ 単行本2巻198頁
- ^ リマスター版10巻218頁
- ^ 単行本9巻154頁
- ^ リマスター版8巻192頁
- ^ a b リマスター版3巻22頁
- ^ リマスター版3巻55頁
- ^ リマスター版7巻348頁
- ^ リマスター版3巻44頁
- ^ リマスター版4巻228頁
- ^ リマスター版9巻83頁
- ^ 単行本18巻83頁
- ^ “「アラタカンガタリ」既刊を加筆・再構成するリマスター版”. コミックナタリー (2013年7月18日). 2018年3月7日閲覧。
- ^ a b 松澤夏織 (2013年10月18日). “もう買ったマンガの改訂版が出るのは読者への裏切りなのか『アラタカンガタリ〜革神語〜』の真実”. エキサイトニュース. 2018年3月7日閲覧。
- ^ “Crunchyroll Streams Arata: The Legend TV Anime”. Anime News Network (2013年4月18日). 2018年3月28日閲覧。(英語)
- ^ “ソーシャルゲーム『アラタカンガタリ~革神語~』サービス終了のお知らせ”. TVアニメ『アラタカンガタリ〜革神語〜』スペシャルサイト (2013年11月29日). 2018年3月7日閲覧。
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