トライアンフ・TR6とは? わかりやすく解説

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トライアンフ・TR6

(TR6 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/06/13 15:36 UTC 版)

トライアンフ TR6
概要
デザイン カルマン
ボディ
ボディタイプ 2ドア ドロップヘッド・クーペ
駆動方式 FR
パワートレイン
エンジン 2.5リットル直6英語版
変速機 4速 マニュアル[1]
フルシンクロ[2]
オプション:オーバードライブ英語版[3]
車両寸法
ホイールベース 2,235 mm (88.0 in)
全長 3,950 mm (155.5 in)
全幅 1,550 mm (61.0 in)
全高 1,270 mm (50.0 in)
車両重量 1,130 kg (2,491 lb)
その他
メーカー
製造期間
生産
トライアンフ・モーター・カンパニー
1968年–1976年
イギリス コベントリー
分類 スポーツカー
系譜
先代 TR5/TR250
後継 トライアンフ TR7英語版
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トライアンフ・TR6(Triumph TR6)は、イギリストライアンフ・モーター・カンパニーが製造していたスポーツカー

1969年1月に正式に発売され、1976年7月まで生産された。総生産台数91,850台のうち約90%の83,480台がイギリス国外に輸出され、そのほとんどはアメリカで販売された。イギリス国内で販売されたのは8,370台にすぎない[4]

設計と特徴

トライアンフはTR6の開発にむけて限られた予算しか有していなかったため、TR5およびその北米仕様であるTR250からシャシー、エンジン、駆動系、ドア、フロントガラス及びボディタブのほとんどを流用した。ただし、デザイナーがジョヴァンニ・ミケロッティからカルマンに変わったことに伴い、エクステリアデザインはTR5までとは異なるものとなった。

サスペンションはTR250/TR5と同様、リアにセミトレーリングアームを採用した四輪独立懸架方式とした一方で、フレームは伝統的なラダーフレームを採用していた。ブレーキはフロントがディスクブレーキ、リアがドラムブレーキ。ステアリングはラック・アンド・ピニオン式を採用した。ホイールは15インチで、市場によってはミシュランの非対称パターンのXASタイヤなども採用されていた。

エンジンは全車2.5Lの直列6気筒であり、キャブレター仕様とインジェクション仕様が存在した。エンジンの仕様はいくつか存在したが、最も高出力な仕様では150bhpを発揮した。組み合わせられるトランスミッションは4速マニュアルトランスミッションで、オプションで巡航時のエンジン回転数を下げるレイコック・デ・ノーマンビル製電気式オーバードライブを装着することができた。初期型では「Aタイプ」のオーバードライブが装着され、2速、3速、4速で作動し、ギア比を22%下げることができた。のちに採用された「Jタイプ」は、作動可能なギアは3速と4速のみであったが、ギア比の低下は28%に向上した。

内装はフロアとトランクのカーペットにパイル地のものが採用されている。シートはサポート部の張り出しが大きいバケットタイプ。メーターはステアリング奥に速度計・回転計を横並びで配置し、インパネ中央部に小型のメーター5つを配置している。ダッシュボードは前面にクルミ材の合板が貼られている。前述のオーバードライブと鉄製ハードトップはオプションとしてよく選ばれたが、リアのロールバーとLSDが選ばれることは稀だった。なお、ハードトップは着脱に2名を要した。

生産

最初の1台は1968年9月19日に製造された(ただし、販売されたのは1969年に入ってから)。1968年11月28日までに生産された車両は全てキャブレター仕様のエンジンを搭載し、コミッションナンバー(現代の車両識別番号(VIN)の前身)は「CC」で始まった。その後、同じ生産ラインでインジェクション仕様の生産も始まり、こちらには「CP」から始まるコミッションナンバーが与えられた。

基本的なデザインは最初から最後まで変わらなかったが、1973年に受けた改良では、フロントスポイラーの追加、メーターやホーンボタン、ホーンリングのデザイン変更、オプションのオーバードライブの改良(Aタイプ→Jタイプ)、インジェクション車のカムシャフトの変更キャブレター車と同じマイルドなタイプ)、燃料ポンプの機械式への変更など、多くの変化点があった。この改良以降が後期型とされ、コミッションナンバーの先頭もキャブレター車が「CC」から「CF」へ、インジェクション車が「CP」から「CR」へ、それぞれ変わっている。なお、カムシャフト変更により馬力は150bhpから125bhpに低下したが、公道上でのドライバビリティは向上した。また、キャブレター車は改良で104bhpから106bhpへとわずかに出力向上を果たしているが、その後排ガス浄化装置の追加を受けて出力が低下した。

また、デザインに関しても、1968年からおそらく1969年初頭までに生産された最初期型のモデルにはリアフェンダーの短いフェンダービードなど従来のTRシリーズから引き継がれた細かい特徴がいくつかあったが、すぐに廃止された。ホイール幅は当初5インチだったが、1970年モデルからは5.5インチに拡大され、これにあわせてTR5、TR250および1969年モデルのTR6に標準装備されていたホイールキャップに替えてセンターキャップが使用されるようになった。1969年モデルには独特のステアリングホイールと、マグネット式の燃料キャップも装備されていた。

外装色のうち、ロイヤル・ブルーは1971年までのモデルのみに存在し、インカ・イエローは1976年モデルにしか設定されなかった。

前期型のフロアカーペットはウィルトン織りのウール製であったのに対し、後期のものははタフテッドナイロン製となっていた。

アメリカ仕様には、同国の安全・環境規制の強化に伴い多くの変更が加えられた。特にキャブレター車では、3種類のシート、異なるバンパー、3種類のキャブレター・バージョン、多くの排ガス装備の変更があった。また、ステアリングロックを組み込むためにイグニッションキーをステアリング・ホイールの下に移設しているが、これはインジェクション車にも適用された。

インジェクション車の生産は1975年7月で終了したが、キャブレター車は1976年7月まで生産されたた[5]

エンジン性能

前期型のインジェクション仕様(CP型)は、最高出力150 bhp (110 kW)、最大トルク164 lb⋅ft (222 N⋅m)を発揮した。インジェクションにはTR5と同じルーカス製英語版機械式燃料噴射装置が採用された[6]。『Autocar』誌によれば、0-60 mph (97 km/h)加速は8.2秒であり、最高速は120 mph (190 km/h)に達した[7]

前期型のキャブレター仕様(CC型)のエンジンはTR5の北米仕様であるTR250と共通であり、インジェクション仕様に比べて低圧縮比であった。最高出力は104 bhp (78 kW)、最大トルクは143 lb⋅ft (194 N⋅m)を発揮した[6]

後期型のインジェクション仕様(CR型)は最高出力125 bhp (93 kW)、同キャブレター仕様(CF型)は106 bhp (79 kW)だった。

現存車両

2020年現在、イギリスでは約4000台の使用許可車と1300台のSORN(公道走行停止登録)を行ったTR6がDVLA(イギリス運転免許庁)に登録されている[8]。また、アメリカでの販売台数が生産台数の9割を占めた都合上、イギリス本国であってもアメリカに存在する個体を購入することが多いため、イギリス国内で登録されたTR6の数は過去十数年で増加している。

ギャラリー

脚注

  1. 1969 Triumph TR6”. carfolio.com. 2008年1月1日閲覧。
  2. “Autotest: Triumph TR6 PI”. Autocar. 130 (nbr3818): 2–6. (17 April 1969).
  3. British Motor Heritage Limited”. 2015年2月18日閲覧。
  4. vtr.org. A History of the TR6”. 2010年11月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年10月11日閲覧。
  5. Knowles, David (2016) (English). Triumph TR6 The Complete Story. United Kingdom: Crowood Press. pp. 232. ISBN 9781785001376
  6. 1 2 "Original Triumph TR" by Bill Piggott. publisher = Bay View Books year=1991 ISBN 1 870979 24 9 p.64
  7. Autocar, full road test 1969
  8. How Many Left web site”. howmanyleft.co.uk. 2011年7月17日閲覧。



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