TJ-II
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/19 03:59 UTC 版)
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TJ-IIは、スペイン国立核融合研究所に設置されたステラレータである[1]。 1998年に最初のプラズマ運転が行われ[2]、2024年現在も稼働中である。
歴史
フレキシブル・ヘリカル型「TJ-II」は、CIEMATの物理学者および技術者チームが、オークリッジ国立研究所(ORNL、米国)とマックス・プランクプラズマ物理学研究所(IPP、ドイツ)とで協力して行った計算に基づいて設計された[3]。 TJ-IIプロジェクトは、1986年のフェーズI(物理)および1990年のフェーズII(工学)において、欧州原子力共同体(EURATOM)から優先的な支援を受けた。 このフレキシブル・ヘリカル型の建設は、その構成要素に従って部分的に行われ、様々な欧州企業に委託されたが、投資額の60%はスペイン企業に戻った。
先例
TJ-IIは、磁気閉じ込め装置のシリーズの3番目である。 1983年、装置TJ-Iが稼働を開始した。 この装置の名称は「Tokamak de la Junta de Energía Nuclear」の略称に由来し、これはCIEMATの旧称である。 この略称は、管理上の理由から、後続のデバイスに引き継がれた。 1994年、トルサトロンTJ-IUが稼働を開始した。 これはスペインで完全に製造された、最初の磁気閉じ込め装置だった。 現在、TJ-IUはドイツのシュトゥットガルト大学に拠点を置き、TJ-Kという名称で活動している(「K」は、シュトゥットガルトに移る前のドイツでの最初の拠点であるキールを表す)。
説明
TJ-IIでは、プラズマを生成する前に磁気面を完全に決定する、各種コイル群によって磁気閉じ込めが形成される。 32個のコイルによってトロイダル磁場が生成される。 構成の中心軸における三次元的なねじれは、円形とヘリカル(螺旋状)の2つの中心コイルによって生み出される。 プラズマの垂直位置は、垂直磁場コイルによって制御される。 これらの磁場が組み合わさることで、そら豆型の磁気面が形成され、プラズマ粒子が真空容器の壁に衝突しないよう誘導する。
パラメータ
これは4周期・低磁気シアのステラレータであり、主半径R = 1.5m、平均小半径a < 0.22m、軸上磁場は最大1.2Tである[1]。
中央の円形コイルおよびヘリカルコイルに流す電流を変化させることで、磁気配位(イオタ ≈ 1.28~2.24)やプラズマの形状・サイズ(プラズマ体積 ≈ 0.6~1.1 m3)を変更できるため、『柔軟性(flexible)』と呼ばれる。
TJ-IIは、32個のトロイダルコイル(角の丸い正方形状)、4個のポロイダルコイル(上部に2個、下部に2個)、そして「中心導体」の周囲に配置された2個のヘリカルコイルを備えている。 中心導体はトロイダルコイルの内側にあり、プラズマと真空容器はこの中心導体の周囲をらせん状に取り巻いている。
TJ-IIは7分ごとに0.25秒のパルスを発生させることができる。
目標と研究
TJ-IIの実験プログラムの目的は、磁気配位に大きな柔軟性を持つ、ヘリカル磁気軸を有する装置において、プラズマの物理を研究し、核融合のための磁気閉じ込め装置の研究に関する国際的な取り組みに貢献することである。
実験
理論
- 新古典輸送
- 自己組織化臨界現象(SOC)
- 非拡散的輸送
- ジャイロ運動論シミュレーション
- TJ-II用ダイバータ研究
- トポロジーと輸送(科学・イノベーション省の助成による研究プロジェクト)
脚注
- 1 2 TJ-II - FusionWiki
- ↑ C. Alejaldre. “First plasmas in the TJ-II Flexible Heliac”. 2026年8月10日閲覧。
- ↑ “T.C. Hender et al, Studies of a flexible heliac configuration, Report ORNL/TM-10374 (1987) OSTI ID: 6007697”. 2026年8月19日閲覧。
- ↑ The Li-wall Stellarator Experiment in TJ-II F.L. Tabarés and the TJ-II Team
関連資料
- LNFとFusenetが共同で運営するFusionWiki http://wiki.fusenet.eu/wiki/TJ-II
外部リンク
- TJ-IIのページへのリンク