LOM BABYとは? わかりやすく解説

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LOM BABY

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/08/18 19:29 UTC 版)

LOM BABY(ロムベイビー)は、日本の芸術家集団、サイエンス・コレクティブ。バイオテクノロジーを用い、「生命の誕生」を主題とする作品を制作している[1][2]。トランシーズ株式会社(Transeeds Inc.)が主宰し、同社の共同創業者である浪岡拓也と青木寛和を中心に活動する[1]

沿革

浪岡と青木は大学在学中から共同で作品制作や展覧会を行い、2019年にTranseedsを設立した[2]。LOM BABYは2022年に発足した[1]。初期には、妊婦をかたどったデジタル作品から約40週間を経て別の作品が「誕生」する仕組みなど、非代替性トークン(NFT)とブロックチェーンを用いたプロジェクトを展開した[3]

その後、活動領域をデジタル作品からバイオアートへ広げ、DNA合成や細胞培養などの技術を取り入れた作品を発表するようになった[4]。2024年にはKDDIとの共同企画として、GINZA 456 Created by KDDIで「LOM BABY_PLUS ULTRA」を開催した[5]

2024年8月、国立新美術館で「龍肉」を発表した[1]。2025年には大阪・関西万博会場内で行われた「Japan Expo Paris in Osaka 2025」に出展し、「人工宇宙人」や「Heal Sneaker」などを展示した[1]

2026年2月には、アートとテクノロジーのイベント「DIG SHIBUYA 2026」の一環として、渋谷PARCOで展覧会「THE AUTHENTIC OFFICE」を開催した[6]

同年6月、セガのゲームキャラクター「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の35周年企画として、セガと共同で「SONIC THE HEDGEHOG DNA FIGURE」を制作した。作品は同月23日から渋谷PARCO内のSEGA STORE TOKYOで展示された[7]

作風と主題

LOM BABYは「生命の誕生」を主題とし、現実の生物に由来する公開DNAデータなどを参照して、架空の生物やキャラクターに対応するDNA配列を構想する手法を用いる[1][4]。浪岡は、バイオアートには未来の技術を社会へ提示し、技術や制度について議論を促す役割があるとの考えを述べている[1]

構成員にはアーティスト、エンジニア、科学者、建築家、映像作家などが含まれる[2]。制作ではバイオテクノロジーのほか、生成AI、立体造形、映像、ブロックチェーンなど複数の技術を組み合わせている[2]

主な作品・展示

龍肉(Dragon Meat)
伝承上の龍を構成すると考えた複数の生物のDNA情報を参照して配列を設計し、合成DNAと植物由来の素材を用いて「龍の肉」を表現したバイオアート作品。2024年に国立新美術館で初めて発表された[1][4]
人工宇宙人(Artificial Alien、AA)
宇宙環境を想定して設計した合成DNAをカプセルに収め、フィギュアに組み込んだ作品。2025年の大阪・関西万博会場内の展示で発表された[1]
Heal Sneaker
再生医療で用いられる素材の発想を応用し、損傷から回復する靴を構想したコンセプト作品。大阪・関西万博会場内ではレプリカが展示された[1]
THE AUTHENTIC OFFICE
2026年に渋谷PARCOで開催された展覧会。ゲーム『バイオハザード』に登場する「t-ウィルス」を題材としたカプコンとの共同作品などを展示した[8]。展示物は実在する「t-ウィルス」ではなく、現代の技術によって制作された非病原性・不活化のコンセプト作品と説明されている[6]
SONIC THE HEDGEHOG DNA FIGURE
ゲームキャラクター「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」の35周年を記念し、セガと共同制作した等身大フィギュア。ソニックの外見、能力、性格などの特徴を整理して「ソニックのDNA」として設計・合成し、保護カプセルに収めてフィギュア胸部のカオスエメラルド部分に封入したコンセプト作品である[7]。2026年6月23日から、SEGA STORE TOKYOでフィギュア、DNA設計図、コンセプト映像が展示された[7]

評価

2025年、LOM BABYの浪岡と青木は『Forbes JAPAN』の特集「NEXT 100」に選出された。同誌は「龍肉」「人工宇宙人」などを取り上げ、生命科学と芸術を組み合わせた活動を紹介した[1]

脚注

  1. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 Forbes JAPAN編集部 (2025年4月24日). ゲームの世界の「龍肉」が現実に。万博にも出展のLOM BABYとは何者か”. Forbes JAPAN. 2026年8月18日閲覧。
  2. 1 2 3 4 デジタルからバイオの時代へ 新しい芸術の世界を切り拓く”. KIT(金沢工業大学) (2026年1月23日). 2026年8月18日閲覧。
  3. アートからアートが産まれるNFT「LOM BABY」プロジェクトのプレセールが完売”. PR TIMES. Transeeds株式会社 (2023年1月24日). 2026年8月18日閲覧。
  4. 1 2 3 ファンタジーは味わえる:「龍の肉」が与えた衝撃”. WORKSIGHT. 2026年8月18日閲覧。
  5. 「LOM BABY」とコラボしたWeb3の世界を体感できるアート展を4月29日からGINZA 456で開催”. 共同通信PRワイヤー. KDDI株式会社 (2024年4月22日). 2026年8月18日閲覧。
  6. 1 2 THE AUTHENTIC OFFICE (英語). DIG SHIBUYA 2026. 2026年8月18日閲覧。
  7. 1 2 3 『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』35周年記念「SONIC THE HEDGEHOG DNA FIGURE」誕生”. セガ. 株式会社セガ (2026年6月16日). 2026年8月18日閲覧。
  8. 野村シンヤ (2026年2月6日). LOM BABY「バイオハザード」のコラボ展示会を開催”. グルメ Watch. インプレス. 2026年8月18日閲覧。

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